オムロンがSD-WANによるグローバルネットワークの刷新を進め、2023年12月に導入が完了する予定だ。高機能なSD-WANの特徴や導入効果を見てみよう。
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「オムロン」(本社 京都、代表取締役社長CEO 辻永順太氏)は、閉域VPN(Virtual Private Network)網による国内ネットワークと国際専用線を使った海外ネットワークを、SD-WANで統合したグローバルネットワークとして再構築している。
2021年10月に設計を開始し、2023年12月に対象となる約120拠点への導入が完了する。新しいネットワークの目的や特徴を、グローバルビジネスプロセス&IT革新本部ITプラットフォーム革新センタ インフラサービス部 チームリーダ 教野亨(きよのとおる)氏と澤田信介氏に伺った。
教野氏によると、新ネットワークの目的は「働き方改革」「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進」といった変化に柔軟に対応できるネットワークにすること、コストを抑制しつつユーザーエクスペリエンスを向上させること、運用負荷を軽減すること、だという。
これらの目的を実現する手段としてソフトウェアでネットワークを柔軟に制御でき、効率性や拡張性を実現できるSD-WANを利用することとした。主要なSD-WANを比較検討し、自社の要件への適合性や実績の豊富さから、今回のSD-WAN(サービス名は非公開)を採用した。
図1がその構成だ。
SD-WANは主要な拠点を対象とし、海外は約200拠点中約100拠点、国内は約200拠点中約20拠点、合計120拠点だ。トラフィックが少なく回線の負荷分散が不要で、アプリケーションごとのトラフィック制御など高度な機能を必要としない小規模拠点は対象にしていない。
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