ランサムウェアの登場によって、企業データのバックアップの重要性は増している。企業全体でバックアップ戦略を策定するために必要な10のヒントをESETが紹介した。
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スロバキアのセキュリティ企業ESETは2023年10月18日(スロバキア時間)に公式ブログで、企業全体でバックアップ戦略を策定するために必要なことを解説した。
ランサムウェアの登場によって、企業はマルウェア対策に一斉に投資するようになった。ランサムウェアの脅威はバックアップの主要な推進要因となっているが、同社は問題はそれだけではないと指摘している。従業員による不用意なデータの削除、火災や自然災害、コンプライアンス/監査要件への対応のためにも、バックアップは欠かせない。
同社は組織的なバックアップ戦略に向け、10のベストプラクティスを紹介した。
データ損失時のリスクと影響、データ復元の目的などを考慮に入れ、バックアップ戦略を災害復旧や事業継続計画の一環として策定する。
データの検出と分類はプロセスの最初のステップである。企業のリスク選好度に合わせ、ビジネスへの潜在的な影響に応じてデータを分類する。
3-2-1ルールとは次のルールである。
「ランサムウェアはバックアップデータを探し出し、同じネットワーク上にある場合はそれも暗号化することが多いため、最後は特に重要だ」(ESET)
脅威アクターがデータのバックアップコピーも探すため、バックアップデータを暗号化することも有益である。
多くの企業がデータをSaaSアプリケーションに保存している。こちらもバックアップする。
企業データのバックアップコピーを作成しても、必要なときに適切に復元できなければ意味がない。定期的なテストで、正しくバックアップされているか確認する。
バックアップの頻度は業務内容による。混雑したオンラインストアでは、継続的なバックアップが必要になるが、小規模な法律実務であれば、それほど頻繁なバックアップの必要はない。一貫性が重要となる。
テクノロジーソリューションを導入する際は、既存のシステムとの互換性、使用の容易さ、柔軟なスケジューリング、予測可能なコスト、そしてビジネスの規模や成長の軌道に合わせた拡張性などを考慮する必要がある。信頼できるテクノロジーパートナーを選ぶ。
ネットワークドライブやクラウドストアのバックアップだけでなく、ノートPCやスマートフォンなどのユーザーデバイスのデータのバックアップも重要である。
バックアップは手段の1つにすぎない。エンドポイント、ネットワーク、サーバやクラウドに対してセキュリティツールや検出、対応ツールで補完する。また、継続的なパッチ適用、パスワード管理、インシデント対応など、その他のサイバー衛生のベストプラクティスの実践も重要である。
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