ITRは、2024年に企業が注目すべき12のIT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」を発表した。同社は「AI革命が新たなステージに突入したことを認識し、DXを推進することが企業に求められている」としている。
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アイ・ティ・アール(ITR)は2023年11月28日、2024年に企業が注目すべき12のIT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」を発表した。「AI(人工知能)経営革新」「高度情報活用」「IT基盤最適化」の3つの観点でまとめられている。
AI経営革新に関するトレンドは以下の4つ
例えば「AIセントリックな組織デザインの再構築」についてITRは「企業は全社的な組織デザイン(オペレーション、意思決定、組織運営プロセスの他、従業員のマインドや組織カルチャーを含む)の在り方を、AIの活用を前提に再構築する必要がある」としている。
高度情報活用に関するトレンドは以下の4つ
ITRは「マルチモーダルナレッジ環境の構築」について「大規模データを事前学習したAI基盤モデルや生成AIサービスの活用が進む中で、企業はナレッジマネジメントの再考を迫られる」としている。同社によると、ナレッジベースも中央集権型から分散型へと移り、対象となるデータもテキストだけでなく、動画、画像、音声、数値などマルチモーダル化するという。
IT基盤最適化に関するトレンドは以下の4つ
「攻撃者視点でのセキュリティ対策の定着化」については、サイバー攻撃が高度化/多様化している中、防御側の組織は攻撃者の動向をより注視し、自ら能動的なセキュリティ対策(診断や対応など)をする必要があると指摘。「企業は、攻撃者の動向やその攻撃方法の傾向を基にした攻撃者視点による自組織のセキュリティ状況を把握可能なソリューションの重要性を認識し、導入を急ぐべきだ」としている。
ITRの金谷敏尊氏(リサーチ統括ディレクター)は、「今議論すべきなのは、生成AIを活用すべきか否かではなく、生成AIをどう活用するかだ。AI革命が新たなステージに突入したことを認識し、ITを戦略的に活用しつつDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することが企業に求められている」と述べている。
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