MetaやIBMなど50以上の組織が共同で、オープン、安全で責任あるAIを推進する「AI Alliance」を立ち上げた。
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MetaとIBMは2023年12月5日(米国時間)、50以上の創設メンバーおよび協力者と共同で「AI Alliance」を立ち上げたと発表した。
AI Allianceの立ち上げに加わったこれらの組織には、産業界、政府機関、学界をリードする組織が名を連ねている。AMD、Dell Technologies、Intel、Oracle、Red Hat、ソニーグループ、Hugging Face、Stability AI、Linux Foundation、NASA(米国航空宇宙局)、CERN(欧州原子核研究機構)、コーネル大学、インペリアル・カレッジ・ロンドン、MOCアライアンス(ボストン大学とハーバード大学が運営)、カリフォルニア大学バークレー校、東京大学、慶応大学などだ。
AI Allianceを構成するメンバーの年間の研究開発費は合計800億ドル以上、メンバーのうち学術機関が支援する学生数は40万人以上、構成メンバー全体のスタッフ数は100万人以上となっている。
AI Allianceは、「オープンイノベーションに根ざした安全で責任あるAI(人工知能)を推進するために協力する、技術創造者、開発者、採用者のコミュニティー」をうたっており、AIの進歩と活用に関して次のような認識を表明している。
「われわれの働き方、生活、学習、コミュニケーションに新たな機会をもたらすAIの進歩を、安全性、多様性、経済的機会、万人への利益を優先する形で活用するために必要な情報とツールを、幅広いAIの研究者、開発者、採用者に提供するには、オープンで透明性の高いイノベーションが不可欠だ。コラボレーションと情報共有の拡大が、コミュニティーがより迅速かつ包括的にイノベーションを起こし、製品を世に送り出す前にリスクを特定し、軽減するのに役立つ」
AI Allianceは、自らのミッションを次のように説明している。
「AI Allianceは、AIの基礎能力、安全性、セキュリティ、信頼性を向上させ、あらゆる場所の人々と社会にもたらす利益を責任を持って最大化するために、AI技術全体にわたってオープンイノベーションを加速し、普及させることに注力する。AIにおけるオープンイノベーションを加速させるために必要なコンピュートリソース、データ、ツール、人材を結集する」
AI Allianceは以下を目指すとしている。
そのためにAI Allianceは、以下の目的を満たすプロジェクトを開始または強化する計画だ。
なお、現時点でAI Allianceには、生成AIブームの火付け役となった「ChatGPT」を開発したOpenAIや、同社の提携先のMicrosoft、AI開発、運用に重要なGPUの大手NVIDIA、米巨大ITのGoogle、Apple、Amazon.comは参加していない。
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