SlashDataが発表した調査レポート「State of the Developer Nation 25th Edition」は、コンシューマーエレクトロニクスの分野におけるアプリケーション開発者について、経験や他部門との関わりを比較することで、彼らのプロフィールを探ったものだ。本記事ではレポートの内容を紹介する。
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SlashDataは、2023年11月23日(米国時間)調査レポート「State of the Developer Nation 25th Edition」を発表した。これは、コンシューマーエレクトロニクス(CE)の分野におけるアプリケーション開発者について、経験や他部門との関わりを比較することで、彼らのプロフィールを探ったものだ。本記事ではレポートの内容を紹介する。
現在IoTの接続数は150億に達し、2030年までにほぼ倍増すると予測されている。この分野のサブセットであるCEは消費者をターゲットとし、多くの場合個人で使用する機器に焦点を当てている。CEデバイスの例は、デジタルドアロックなどのホームセキュリティデバイスから、カメラやフィットネストラッカーまで多岐にわたる。
2023年第3四半期現在、CEプロジェクトに携わる開発者は440万人に上り、開発者全体の11%を占めると推定されている。今回の調査では、この分野に携わる開発者に、対象としているCEのカテゴリーについて尋ねた。
ドアロックやCCTVシステムなどセキュリティアクセス製品向けのソフトウェアに取り組んでいると回答した割合が28%と最多だった。これにわずかな差で通信機器(26%)、ネットワーク機器(26%)、再生可能エネルギー機器(25%)、エンターテインメントシステム(23%)が続く。これらのカテゴリーは、次に人気の高いカテゴリーである家庭用家電(18%)よりもかなり高い割合を示している。
上位CEカテゴリー間の多くの類似点と相違点は、開発者のプロフィールにも反映されている。最も興味深い点の一つは、ソフトウェア開発の経験が、これらの開発者が引き受けるプロジェクトにどのような影響を与えるかということだ。
再生可能エネルギー機器を対象とする開発者は、CEプロジェクトにおいて最も長い経験を持っていることが分かった。具体的には、これらの開発者は平均3.9年の経験を持っている。これは、再生可能エネルギー機器に関与していない開発者(3.1年)を大きく上回っている。
このことは、このカテゴリーで求められる課題が、CE分野の専門知識を必要とする可能性が高いことを示している。再生可能エネルギー機器は、他の家庭用システムやエネルギーグリッドと統合する必要があるため、他のCE機器に関する経験を持っていることは、開発にとって非常に有益であるといえる。
セキュリティアクセス製品を対象とする開発者は、CE(3.4年)よりもソフトウェア開発(4.9年)の経験が著しく長い。この経験の差は、他のCEカテゴリーと比べて最も大きい。これは、セキュリティアクセス製品に携わるには、CE以外の開発分野での経験が必要となる可能性が高いことを示している。
平均以上のソフトウェア開発経験を持つCE開発者は、ソフトウェア開発の他の分野にも関与している。最も重複が多いのは、産業用IoT(IIoT)開発分野(43%)である。特に、再生可能エネルギー機器に携わる人の56%はIIoTプロジェクトにも携わっており、その可能性が最も高い。規模の違いはあるが、家庭用エネルギー管理装置とIIoTシステムは設計の本質を共有しており、2つの分野の密接な関係を示している。
IIoTとの重複を詳しく調べてみると、エンターテインメントシステムを対象としたソフトウェアに携わる人のうち、IIoTプロジェクトに関与しているのは28%にすぎない。これは、CE分野における他のカテゴリーを大きく下回っている。その代わり、ゲーム開発(36%)が最も多く、モバイル分野(40%)では平均を上回る割合となっている。再生可能エネルギー機器やIIoTの場合と同様に、エンターテインメントシステム向けの機器とこれら2つの分野との間には自然な重複がある。例えば、スマートスピーカー用のソフトウェアを開発する開発者は、付随するモバイルアプリケーションにも取り組む可能性があるからだ。
セキュリティアクセス製品に関わる開発者の32%がデータサイエンスにも携わっており、これは他のカテゴリーの平均(20%)を大きく上回っている。これは、セキュリティアクセス製品の機能を向上させるために、セキュリティデバイスからのデータが詳細に分析されていることを示唆している。例えば、高度な分析を使用して、デジタルドアロックにおける不審なアクセスパターンを検出し、潜在的な侵入者をユーザーなどに警告することなどが挙げられる。
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