SlashDataは、ベンダーの製品を使用する開発者がもたらす価値をドルベースで可視化する「DEVフレームワーク」を開発したと発表した。
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調査会社のSlashDataは2023年9月26日(米国時間)、ベンダーの製品を使用する開発者がもたらす投資対効果(ROI)をドルベースで計算して可視化する「Developer Engagement Valueフレームワーク」(開発者エンゲージメントバリューフレームワーク)を開発したと発表した。
DEVフレームワークを導入することで、開発者がベンダーのテクノロジーを自ら利用する「直接的バリュー」や、他の開発者を誘導、支援することによる「間接的バリュー」などを可視化し、一定期間内にもたらされると期待されるROIを算出できるようになると、SlashDataは述べている。
SlashDataは、開発者がテクノロジーベンダーにとって、製品やサービスの単なる利用者ではなく、パートナーであり、共同創造者であり、テクノロジー利用から生じる直接的な収益をはるかに超える価値を提供する存在だとした上で、以下のように述べている。
「多くのデベロッパーリレーションズ(DevRel)やデベロッパーマーケティング担当者が苦労するのは、製品のユーザーとなった開発者が、自社にとってどれほど価値があるかを証明することだ。証明できない場合、DevRelに対する投資を正当化するのは難しくなる。また予算が承認されたとしても、この予算を開発者に向けたさまざまな活動にどう配分するかという問題にも直面する」
SlashDataは、開発者のエコシステムやネットワーク効果、間接的な収益、インフルエンサー、オープンソース、あらゆる形や大きさの開発者コミュニティーが存在する今、どのように開発者のROIを定めるかが問題だと指摘している。
開発者エンゲージメントバリューを算出するために必要な要素として、SlashDataは開発者の価値の源泉となる7つの主要分野(7つの価値)があるとして紹介している。
SlashDataによると、DEVフレームワークは、単一の製品、製品グループ、またはビジネス全体に適用することができる柔軟性があるという。類似したイニシアチブ間のニュアンスを拾い上げるのに十分な感度を備えているため、特定の活動に関する詳細な洞察を提供できるとしている。
SlashDataは今後、開発者バリューと特定のイニシアチブ(DevRel、開発者マーケティング、価格戦略、製品機能設計)との関連性を見つけるモデルを構築し、最後に各イニシアチブが各セグメントの価値をどのように変化させるかを示すシナリオを提供する予定だ。
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