Wasmerは、Wasmer Edgeのアップデートを実施した。アップデートにより、外部データベースを使用してPHPアプリケーションの状態を保持できるようになった。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
WebAssemblyランタイムを開発するWasmerは、2024年7月24日(米国時間)、サーバレスアプリケーションプラットフォーム「Wasmer Edge」のPHPに関するアップデートをリリースした。このアップデートで、Wasmer EdgeはMySQLおよびPostgreSQL拡張をPHPアプリケーションでサポートするようになった。
今回のアップデートにより、外部データベースを使用してPHPアプリケーションの状態を保持できるようになった。利用するには、「php/php@8.3.400」パッケージを導入する。
PHPに関するアップデートの一環として、gd、session、ctype、dom、hash、simplexml、json、gd、mbstring、xml、tidy、iconv、curl、gettext、tokenizer、bcmath、mysqli、pgo、pdoなど、一般的なPHP拡張機能のサポートも追加された。
また、Supabase、PlanetScale、Neon、Xata、TiDB Cloudといったサーバレスデータベースプロバイダーでデータベースを作成し、Wasmer Edge PHPアプリケーションで使用できるようになった。
以前、同社はSQLiteを使用してEdgeでWordpressを使用する方法を紹介したが、これには欠点が1つあった。SQLiteはインメモリファイルシステムを使用していたため、永続的な変更ができなかった。しかし、2024年7月に発表されたWasmer Edgeでのセキュリティ向上と外部データベースへの接続サポート機能により、Wasmer EdgeからMySQLとPostgresデータベースに安全に接続できるようになった。
Wasmerは、Wasmer Edgeでさまざまなデータベースのパフォーマンスを測定するベンチマークを作成した。
これにより、Wasmer Edge上で任意のプロバイダーのパフォーマンスを簡単に分析できる。
Wasmerによると、データベースを使用するアプリケーションのレイテンシを調査した結果、ほとんどの場合で、Wasmer Edgeのロケーションをデータベースの近くに固定することが最もパフォーマンスが高い戦略だと判明したという。
このパフォーマンス最適化の一環として、Wasmer Edgeにリージョンピンニングのサポートが追加され、以下のようにEdgeアプリを特定の場所に固定できるようになった。
locality: regions: - us-ashburn
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.