Googleは、「Android Studio」のAIベースのコーディング支援機能「Gemini in Android Studio」のアップデートを発表した。この機能のリリース以来最大のアップデートだとしている。
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Googleは2024年10月31日(米国時間)、Androidアプリ開発用の公式の統合開発環境(IDE)「Android Studio」のAI(人工知能)ベースのコーディング支援機能「Gemini in Android Studio」のアップデートを発表した。この機能のリリース以来最大のアップデートだとしている。
Gemini in Android Studioは、Googleの大規模言語モデル(LLM)「Gemini」に基づいている。今回のアップデートにより、Gemini in Android Studioは開発ライフサイクルの全ての段階でAIベースの支援を提供するようになった。
Gemini in Android Studioの最新機能は、Android Studioの最新のCanary版で試せる。最新機能の多くは、2024年12月下旬に正式リリースが予定されている「Android Studio Ladybug Feature Drop」で提供される見込みだ。最新機能の概要は以下の通り。
Gemini in Android Studioはガイダンスを提供するだけでなく、コードの編集や、プロトタイプから実装への迅速な移行、一般的なデザインパターンの実装、コードのリファクタリングを支援する。また、ドキュメントやコミットメッセージの生成のような機能でワークフローを効率化するため、開発者はコード作成により時間をかけられる。
Gemini in Android Studioの新しいコーディング機能には以下が含まれる。
Android Studioのデザインツールである「Jetpack Compose」のワークフローにAIが統合され、Composeでの設計がかつてなく容易になった。Gemini in Androidを使用して、関連するコンテキストを持つコンポーザブルのプレビューを自動生成し、設計時におけるUI(ユーザーインタフェース)の視覚化プロセスを簡素化できるようになった。
UI開発サイクルをスピードアップするために、Geminiのマルチモーダル機能を利用したUI作成支援機能の提供も計画されている。
Gemini in Android Studioは、より高品質のアプリをより自信を持ってリリースするのに役立つ。コードを分析、テストし、修正を提案することが可能だ。
Googleは、Android Studioの「App Quality Insights」ツールウィンドウへのAIの統合を進めており、「Google Play Console」や「Firebase Crashlytics」で報告されたクラッシュをこのウィンドウで分析できるようにしている。Android Studio Ladybug Feature Dropではローカルのコードコンテキストを使って、より深い洞察を生み出せるようになり、より迅速なバグ修正やクラッシュの削減が可能になる。
さらに、Gemini in Android Studioは、ローカルコードコンテキストに基づいて単体テストのシナリオを生成できるようになった。ビルド/同期エラーに関する洞察の生成でも、カバレッジが改善されている。
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