「Android Studio」から直接アクセスできるAIベースのコーディングアシスタント「Studio Bot」が、170以上の国と地域(日本を含む)で利用可能になった。
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Googleは2023年9月21日(米国時間)、「Android Studio」から直接アクセスできるAIベースのコーディングアシスタント「Studio Bot」を、170以上の国と地域(日本を含む)で利用できるようにしたと発表した。
Android Studioは、Androidアプリ開発用の公式の統合開発環境(IDE)。Studio Botは、Android StudioのCanary版のリリースチャネルで提供されている。今回発表された措置により、2023年5月に発表されたStudio Botは、ほとんどの国で利用できるようになったが、対応言語は英語のみとなっている。
Studio Botは自然言語を理解でき、開発者がチャットウィンドウに入力した内容に応じて、アプリのコードを生成したり、質問に答えたり、関連リソースを見つけたりできる。これにより、開発者が高品質のAndroidアプリをより迅速に作成できるよう支援する。
Googleは、Studio Botが回答できるAndroidアプリ開発に関する質問のタイプを、以下のように例示している。
Studio Botは会話の文脈を記憶しているため、開発者はやりとりする中で、「これを行うコードをKotlinで作ってもらえる?」「Composeでこれを行う方法を教えてくれる?」といった追加の質問をすることもできる。
ただし、ドキュメントによると、「Studio Botはまだ初期の実験段階にあり、時には不正確な情報、誤解を招く情報、誤った情報を自信たっぷりに提供するかもしれない。期待された出力を生成しない作業コードを提供したり、最適でないコードや不完全なコードを提供したりする可能性もある」とされている。
Studio Botの応答を常にダブルチェックし、エラー、バグ、脆弱(ぜいじゃく)性がないかコードを慎重にテスト、レビューすることが推奨されている。
Googleは、開発ニーズをよりよくサポートできるように、Android開発の知識ベースとStudio Botの応答の品質を改善し続けており、応答に関するフィードバックを開発者に募っている。
Studio Botはプライバシーを考慮して設計されている。Googleによると、Studio Botの機能を利用するためにソースコードを送信する必要はない。既定では、Studio Botの応答は純粋に会話履歴に基づいており、応答をカスタマイズするために追加のコンテキストやコードを共有するかどうかは、開発者が自分でコントロールできる。Googleの他のAIプロジェクトと同様に、Studio Botも一連のAI原則に準拠している。
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