Cloudflareは、2024年インターネットサービスのトラフィックランキングを発表した。ChatGPTが圧倒的な人気を誇るほか、GitHub Copilotが初めてトップ10入りしている。
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Cloudflareは2024年12月9日(米国時間)、同社が運営するパブリックDNSリゾルバからの匿名化されたデータを使用した、2024年インターネットサービスのトラフィックランキングを発表した。Cloudflareはランキングについて以下のように説明している。
OpenAIの「ChatGPT」は、チャットbot、コーディングbotなどを含む生成AIカテゴリーで、圧倒的な人気を保ち続けている。その他の生成AI(人工知能)サービスは、年間を通じた順位の変動が、2023年と比べて小さかった。
2位以下には、年間を通じて大きな変化があった。AIを活用したチャットbotプラットフォームの「Character.AI」は、2024年6月(以下同年)以降順位を上げたコード生成AIツールの「Codeium」、AIライティング、言い換えツールの「QuillBot」を抑えて2位をキープした。
AnthropicのAIチャットbot、「Claude」は、特に新モデル「Claude 3」が登場した3月4日以降、またその後ヨーロッパで利用可能になった5月以降順位を上げ、6月には5位にランクインした。AIを活用した検索、Q&Aプラットフォームの「Perplexity」は、トップ10圏外からスタートしたが、Claudeとわずかな差にまで迫った。Perplexityは11月6日、米国大統領選挙の翌日に初めてClaudeを上回り、一時6位となった。
下図は、2024年に人気を集めた生成AIサービスの動きを示している。
2024年のAIランキングトップ10には、幾つかの新しいプレイヤーが入り力強い成長を見せた。AIを活用したコーディングアシスタントの「GitHub Copilot」は、次のグラフが示すように6月にトップ20入りした後、9月にトップ10入りし、11月までにほぼ5位と3位の間で推移した。
同様に、AIを活用した音声、音楽生成プラットフォームの「Suno AI」は4月にトップ10入りし、一時は脱落したものの10月以降は6位から10位の間で安定し、11月の週末には6位にランクインした。
一方で、一部のプラットフォームは順位を落とした。AIライティングアシスタントの「Wordtune」は、年央に4位でピークを迎えたが、その後は順位を下げた。別のAIコーディングアシスタントの「Tabnine」は、数カ月間5位をキープしたが、7月以降は順位を下げた。対照的に、コーディングアシスタントの「Sider AI」は3月にトップ20入りし、12位前後で1年を終えた。
AIチャットbotプラットフォームの「Poe」は、2023年に5位にランクインし、2024年6月以前は5位と6位の間にいたが、最終的に10位前後に下がった。Poeは週末に良いパフォーマンスを見せている。
AIサービス以外のWebページも含めた総合的なトラフィックランキングの中で、生成AIサービスのトレンドを見てみると、以下のような注目すべき傾向が見られた。
ChatGPTは、2023年と同様に2024年も成長を続けている。2023年初頭には200位前後にランクされ、その年はトップ100の近くで終わった。2024年は100位近くからスタートし、5月に4oモデルがリリースされたことで60位以内に入り、9月以降は社会人や学生が日常に戻る時期に合わせて50位近くをキープしている。平日の平均順位は56位と高く、週末は下がっている。
ChatGPTをAI関連以外のWebサイトと比較すると、11月下旬までに、ChatGPTはWeather.com、Temu、eBay、Telegram、Google Calendar、Amazon Prime Videoを上回ったが、Disney Plusには後れを取っている。
Character.aiもまた、総合ランキングで明確な成長傾向を示した。年初のトップ200圏外から、7月以降は180位にランクインし、8月には161位まで上昇した。このAI主導のチャットbotプラットフォームは、平日よりも週末の方が好調で、ChatGPTとは逆の結果を見せている。
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