GitHubはAIコーディングアシスタント「GitHub Copilot」について、エージェント機能の追加など一連の機能強化を発表した。
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GitHubは2025年2月6日(米国時間)、AI(人工知能)コーディングアシスタント「GitHub Copilot」について、エージェント機能の追加など一連の機能強化を発表した。
発表されたのは、統合開発環境(IDE)の「Visual Stuido Code」(以下、VS Code)におけるGitHub Copilotのエージェントモードの導入と、「Copilot Edits」機能の一般提供開始、GitHub Copilotの新しい自律型エージェント(コードネーム:Project Padawan)の提供計画、GitHub Copilotの全ユーザーへのGoogleの新モデル「Gemini 2.0 Flash」の提供開始だ。
VS Code InsidersでGitHub Copilot Chatのエージェントモードのプレビュー版が利用可能になった。GitHub Copilotの新しいエージェントモードは、自身のコードを反復してエラーを認識し、自動修正する。また、ターミナルコマンドを提案し、実行を促したり、ランタイムエラーを分析し、自己修復したりすることも可能だという。
エージェントモードでは、GitHub Copilotは自身の出力だけでなく、その出力の結果に基づいて反復処理する。つまり、要求されたタスクだけを実行するのではなく、必要なサブタスクを推測し、それらを全て完了するまで動作し続ける。さらに、GitHub Copilotは自身のエラーを検知し、修正する。
GitHubは、GitHub Copilotのエージェントモードを、GitHub Copilotがサポートする全てのIDEに導入する計画だ。
VS CodeでCopilot Edits機能の一般提供を開始した。「Visual Studio 2022」でもプレビュー版を利用できる。
2024年10月に発表されたCopilot Editsは、VS CodeにおけるGitHub Copilotの新しい使い方を提供する。チャットとインラインチャットの長所を組み合わせたもので、複数のファイルを対象に、会話しながらインラインで変更できる。
編集対象のファイルを指定し、自然言語で変更をリクエストすることが可能だ。GitHub Copilotは指定した範囲内でコードをインラインで変更し、開発者は提案された変更を確認しながら、適用、修正を繰り返すことができる。
音声入力を使用すると、熟練の開発者とペアプログラミングをしているような感覚で、Copilot Editsとさらにスムーズにやりとりできる。
GitHubは、「Project Padawan」というコードネームで開発中のSWE(Software Engineering)エージェントを、2025年後半にリリースする計画も発表した。
SWEエージェントは、ソフトウェアエンジニアリングタスクを自律的に解決する言語モデルエージェントシステムだ。これらのタスクには、コードの生成やレビュー、コードベースのリファクタリングや最適化、テストやパイプラインのようなワークフローの自動化、アーキテクチャやエラーのトラブルシューティング、ベストプラクティスに関するガイダンスの提供などが含まれる。
Project Padawanがリリースされると、GitHub Copilotに課題(Issue)を直接割り当てることができるようになる。タスクが完了すると、GitHub Copilotは開発者やその同僚をPull Requestにアサインするという。
課題が割り当てられると、GitHub Copilotは、セキュアなクラウドサンドボックスを自動的に立ち上げる。その後、リポジトリのクローン作成、環境のセットアップ、コードベースの分析、必要なファイルの編集、コードのビルド、テスト、リンティングを非同期に処理する。さらに、GitHub Copilotは課題またはPull Request内の議論やリポジトリ内のカスタム指示を考慮し、タスクの完全な意図だけでなく、プロジェクトのガイドラインや規約も理解するという。
「エージェントが動作している間、開発者は他の作業をしたり、休憩したりできる。Project Padawanの目指す最終形は、バグ修正、テストの作成、メンテナンスといった、面倒だが重要な作業を自動化し、開発者が本当に必要なことに集中できるようにすることだ」と、GitHubは述べている。
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