Microsoftは、「Visual Studio Code」の「Copilot Edits」機能(プレビュー版)を公式ブログで詳しく紹介した。2024年10月末に公開されたVisual Studio Codeの「October 2024」リリース(version 1.95)で導入された機能だ。
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Microsoftは2024年11月12日(米国時間、以下同)、「Visual Studio Code」(以下、VS Code)の「Copilot Edits」機能(プレビュー版)を公式ブログで詳しく紹介した。Copilot Editsは、10月末に公開されたVisual Studio Codeの「October 2024」リリース(version 1.95)で導入された。
これまでVS Codeで「GitHub Copilot」を使うには、「エディタ内で補完やインラインチャットを用いてコードを変更する」「チャットビューでコードについて質問する」の2つの方法があった。
Copilot Editsは、VS CodeにおけるCopilotの新しい使い方を提供する。チャットとインラインチャットの長所を組み合わせた形で、複数のファイルを対象に、会話しながらインラインで変更ができる。全てのGitHub Copilotユーザーが利用可能だ。
Copilot Editsでは、編集する一連のファイルを指定し、自然言語を使ってCopilotに何が必要かを尋ねる。Copilot Editsは、迅速な反復のために設計されたUI(ユーザーインタフェース)を使用して、開発者のワークスペースで複数のファイルに対しインラインを変更する。開発者は提案された変更を確認し、有効なものを受け入れ、フォローアップの質問を繰り返しながら、コードのフローを維持する。
ただし、Microsoftは、「Copilot Editsが機能するのは、適切なコンテキストの設定から変更の受け入れまで、あなたが管理するからだ。決してミスをしない高度なモデルに支えられているからではない」と注意を促している。
Copilot Editsでは、「ワーキングセット」という新しいUIコンセプトが採用されている。開発者は、編集を適用する複数ファイルをワーキングセットとして定義し、管理できる。ファイルやエディタタブをドラッグ&ドロップするか、#を押して明示的に指定することで、ワーキングセットにファイルを追加することもできる。Copilot Editsは、エディタグループの中でアクティブなエディタをワーキングセットに自動的に追加する。
ワーキングセットと「元に戻す」機能および「やり直し」機能により、開発者は変更を正確に管理し、変更の適用場所と適用方法を厳密に決定できる。Copilot Editsは、AI(人工知能)が生成した編集をコード内にインプレースで表示し、開発者はそれをレビューして承認または破棄できる。Copilot Editsは、ワーキングセットの外部に変更を加えることはなく、唯一の例外は、新しいファイルの作成を提案する場合だ。
Copilot Editsはセカンダリーサイドバー(デフォルトは右)に表示されるため、開発者はエクスプローラ、デバッグ、ソース管理など、プライマリーサイドバーのビューを操作して、提案された変更をレビューできる。
例えば、右側の[Copilot Edits]ビューを使いながら、左側の[テスト]ビューでユニットテストを実行し、Copilot Editsから変更が提案されるたびに、それがユニットテストに合格するかどうかを確認できる。
Copilot Editsは、音声で話し掛けてスムーズに操作できる。実際のペアプログラミングと同じような反復フローで、特定分野のエキスパートである同僚と相談するような感覚で作業を進められるという。
Copilot Editsでは、基盤言語モデルがEditsセッションの完全なコンテキストを考慮し、編集候補を生成する。基盤言語モデルは、OpenAIの「GPT-4o」「o1-preview」「o1-mini」、Anthropicの「Claude 3.5 Sonnet」の中から選べる。
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