AWSは2024年に発表した「AWS CodeCommit」の段階的廃止方針を撤回し、一般提供を再開した。既に「GitHub」「GitLab」「Bitbucket」など他社サービスに移行を済ませた利用者については、その選択を尊重しつつ、AWS CodeCommitへの復帰を希望する場合はサポートを提供するという。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Amazon Web Services(AWS)は2025年11月24日(米国時間)、Gitベースのコードリポジトリサービス「AWS CodeCommit」の段階的廃止方針を撤回し、同日から一般提供を再開した。
AWSは2024年7月、AWS CodeCommitの新規顧客への提供を終了し、段階的廃止の方針を明らかにしていた(関連記事)。
AWSによると、段階的廃止方針の発表後、顧客から多くの意見が寄せられたという。
AWS CodeCommitは「AWS Identity and Access Management」(IAM)との統合や、「Amazon Virtual Private Cloud」(Amazon VPC)エンドポイントをサポートしている点が特徴だ。
「AWS CloudTrail」による操作ログの記録に加え、「AWS CodePipeline」や「AWS CodeBuild」と連携することでCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインを構築できる。
特に、規制の厳しい業界やAWS環境に全ての開発基盤を集約する企業から「不可欠なサービスだ」とする声が多く挙がっていたことが方針転換の背景にあると、AWSは説明している。
提供の再開に伴い、新規登録が可能となり、AWSコンソールやCLI(コマンドラインインタフェース)、APIからリポジトリを作成できるようになった。
既に「GitHub」「GitLab」「Bitbucket」など他社サービスに移行を済ませた利用者については、その選択を尊重しつつ、AWS CodeCommitへの復帰を希望する場合はサポートを提供する。移行作業中の顧客については、AWSサポートやアカウントチームが対応するという。
AWSはAWS CodeCommitのロードマップを次のように示している。
「大容量バイナリファイルの効率管理や高速クローンを実現するGit LFS対応は最もリクエストされた機能だ」と、AWSは述べている。
AWS CodeCommitの料金体系に変更はなく、SLA(サービスレベルアグリーメント)は99.9%を維持するとしている。AWS CodeCommitは、東京、大阪リージョンを含む29リージョンで利用できる。
AWSが予告なしに「CodeCommitによるGitの提供」を取りやめ 他のサービスへの影響は?
Gitリポジトリサービス「AWS CodeCommit」を使ったバージョン管理の基本――リポジトリの作成から利用開始まで
AWS、VS Codeベース開発環境「Kiro」の一般提供開始 数千テストケースを自動生成、検証する仕組みとはCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.