AIによるコード生成の普及に伴い、開発者の間で型付き言語を選択する動きが強まっている。GitHubは、AIが生成するコードの増加により、型システムがリスク低減の手段として重視されていると解説している。
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GitHubは2026年1月8日(米国時間)、開発者によるAIツールの利用拡大がプログラミング言語の選択に与える影響についての分析を公表した。AIが生成するコード量が増加する中で、開発者がリスクを低減するために「型付き言語」を選択する傾向が顕著になっているという。
「Python」や「JavaScript」のような動的型付け言語は、柔軟かつ迅速な開発を可能にする。一方で、開発者が全てのコードを自身で記述しない場合、型定義のないコードでは微細なエラーが見逃されるリスクがある。AIツールの普及により「自分が書いていないコード」の分量が増えたことで、型システムによる安全策の必要性が高まっている。
型システムは、曖昧なロジックや入力・出力の不一致を表面化させる役割を担う。これにより、AIが生成したコード、スキャフォールディング(足場)やボイラープレート(定型文)がプロジェクトの標準に適合しているかどうかを保証する。
2025年の学術研究によると、大規模言語モデル(LLM)が生成したコンパイルエラーの94%が、型チェックに関連していたという。この結果は、型安全性を確保することで、AI生成コードに伴うデバッグ負荷を軽減できる可能性を示唆している。
GitHubが発表した開発者の動向を調査した年次レポート「Octoverse 2025」では、「TypeScript」の利用拡大が顕著なことが次のように示された。
この成長の背景には、「Astro」「Next.js」「Angular」といったデフォルト(既定)でTypeScriptのプロジェクト構成を作成するフレームワークの普及がある。加えて、AI支援開発がTypeScriptの台頭を後押ししているという相関関係も示唆されている。
TypeScript以外でも、型を持つ言語の成長が目立っているという。主な例は以下の通り。
漸進的型付け、任意型付け、堅固な型付けなど、手法は異なるものの、AIによる自動化の度合いに応じて適切なガードレールを求める動きが加速しているという。
型システムはAIツールを活用する開発者にとって共通の安全機能となっている。AI支援開発やエージェントによる開発が普及するにつれ、型システムは信頼性の高いソフトウェアを構築・提供するための中核的な役割を担う可能性がある。
静的型付けは、コードの信頼性と保守性の向上に寄与する。開発者に予測可能な共通構造を提供することで、予期せぬエラーを減らし、開発フローをスムーズにすすめるることが可能になる。
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