アイ・オー・データ機器は、基幹システムが稼働するVMwareベースの仮想化基盤をOracleのクラウドサービスに移行した。大きな変更を加えることなく移行を完了させたという。
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精密機器メーカーのアイ・オー・データ機器は、VMwareの仮想化ソフトウェアに分散していた100台以上の仮想マシンを、Oracleのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)に移行した。「Oracle Database」に特化した専門部隊を持つキューブシステムが移行を支援。同社が2026年1月14日に発表した内容によれば、アイ・オー・データ機器は既存システムの資産を生かしたクラウド移行の検討を進めていた。
アイ・オー・データ機器は、石川県金沢市に本社を置く精密機器メーカー。同社では社内のオンプレミスサーバや仮想および物理サーバの保守見直しを契機として、クラウド移行の検討を進めた。もともと既存システムの運用管理負荷の増大やコスト負担などが課題となっており、その解決策として今回のクラウド移行を決定。既存システムを大きく変更することなく移行することを重視した。
アイ・オー・データ機器は、従来オンプレミスで運用してきた物理データベースサーバも、今回の移行に合わせてクラウドデータベースサービス「Oracle Base Database Service」へと刷新した。
仮想化基盤の移行に当たっては、キューブシステムの移行サービスである「OCVS Lift Service」を活用。OCVS Lift Serviceは、VMwareベースのアプリケーションを大きく変更することなくOCIで稼働させられる「Oracle Cloud VMware Solution」(以下、OCVS)への移行を支援するサービス。オンプレミスの仮想化基盤をクラウドサービスへ移行することを検討する企業向けに提供している。
今回の移行プロジェクトでは、もともとVMwareの複数の仮想化環境に分散していた100台以上の仮想マシンをOCVS上に集約した。これによって運用負荷の軽減につながったという。
移行に際しては、VMwareの仮想化ソフトウェアの複数バージョンおよびエディションが混在する環境に対応するため、移行の標準ツールとサードパーティー製品を組み合わせた方式を採用した。
ネットワークに関しては、業務と共用する環境下であっても帯域制御が可能な専用移行環境を構築。これにより、業務への影響を最小限に抑えつつ、限られた帯域の中で確実なデータ移行が可能になったという。
物理データベースサーバからOracle Base Database Serviceへの移行については、キューブシステムのOracle AI Database製品に特化した専門チームが要件に適した移行方法を検討し、移行を支援した。移行後の運用については、キューブシステムの「Oracle Cloud Assist Service」によるサポートサービスを利用することで、安心して利用できる環境が実現したという。
アイ・オー・データ機器のDX推進部副部長で高橋淳氏によれば、今回の仮想化基盤の刷新に際して、同社はオンプレミスサーバでの再構築と、クラウドリフト(オンプレミスのシステムにほぼ変更を加えずにクラウドに移行すること)を比較検討し、最終的にクラウドを選択した。当初想定していた手法では難しい局面もあったが、キューブシステムの支援を受けて状況に応じた対処をすることで、検証工数を抑えながら全システムの移行を完了できたという。
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