【2026年2月版】生成AI 6大サービス比較:企業を情報漏えいから守るための管理者ガイドTech Report

生成AIは「実験」から「基幹インフラ」へ。驚異の低コストを誇るDeepSeek-R1の登場で市場が激変する中、Gemini 3やGPT-5.2など主要サービスの機能と最新価格を徹底比較。IT管理者が直面する「シャドーAI」のリスクや、複雑化する各社のオプトアウト設定手順を詳しく解説する。

» 2026年02月13日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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生成AIサービス比較(2026年2月版) 生成AIサービス比較(2026年2月版)
生成AIは「実験」から「基幹インフラ」へ。驚異の低コストを誇るDeepSeek-R1の登場で市場が激変する中、Gemini 3やGPT-5.2など主要サービスの機能と最新価格を徹底比較。IT管理者が直面する「シャドーAI」のリスクや、複雑化する各社のオプトアウト設定手順を詳しく解説する。

 生成AI(人工知能)チャットサービス(以下、AIサービス)市場は、急速に立ち上がり、黎明期の「実験的ツール」から企業の競争力を左右する「基幹インフラ」へと進化を遂げている。Googleの「Gemini」、OpenAIの「ChatGPT」、Anthropicの「Claude」、Microsoftの「Copilot」、そして「Perplexity」といった主要プレイヤーは、単なるテキスト生成の精度を競う段階を超え、推論能力や自律的調査を巡る覇権争いを繰り広げている。

 これら米国のAIサービスに対し、2025年1月20日に中国のAIスタートアップであるDeepSeekが「DeepSeek-R1」が、OpenAIの最先端モデルである「o1」に匹敵する推論能力を持ちながら、トレーニングコストがわずか560万ドルであると公表され、衝撃が走ったことは記憶に新しい。

 AIサービスを展開し、競争に勝ち抜くためには、データセンターなどへの巨額な投資が必要になっており、新規参入のハードルは極めて高くなっている。多くのベンチャーが参入したものの、大半は撤退するか、ニッチな分野で生き残りをかけている状態だ。主要プレイヤーは固まりつつある。

 そこで本Tech Reportでは、2026年1月末時点におけるこれら主要な生成AIチャットサービスについて、その機能と価格体系をまとめ、企業にとって最大の懸念事項である情報漏えいの防止設定(オプトアウト手順)を調査・比較してみた。特に、Webブラウザの拡張機能を通じた「シャドーAI(Shadow AI)」のリスクや、複雑化するプライバシー設定のわなについても深く掘り下げ、企業のIT管理者が取るべき戦略を提言する。

市場を揺るがす技術的・地政学的潮流

 各サービスの分析に入る前に、現在の市場を形成している技術的および地政学的な潮流を理解しておく必要があるだろう。これらは各社の価格戦略や機能実装に大きな影響を与えているからだ。

 2025年1月の「DeepSeek-R1」登場以前は、AIサービスの性能はモデルのパラメーター数と学習データの量、そして計算資源(GPU)の投入量に比例すると考えられていた。今でもその傾向はあるものの、アルゴリズムの効率化や強化学習も重要であることが明らかになってきている。この点で先行しているのがDeepSeekで、その結果、API利用料において圧倒的な価格競争力を実現している(詳細は後述)。

 一方でAIサービスの利用においても地政学的リスクを考慮に入れる必要が生じている。DeepSeekはオープンソース(MITライセンスなど)で提供されていることもあり、情報漏えいなどのリスクは他のAIサービスと同等であるように思われがちである。しかし、運営母体が中国企業である点に注意が必要だ。中国企業は、「国家情報法」(2017年6月施行)と「データセキュリティ法」(2021年9月施行)の適用を受けることから、中国当局の要請があれば収集したデータの提出義務が生じる。ユーザーからDeepSeekのサーバへ送信されたデータが中国当局によってアクセス可能になるリスクについては、十分に考慮すべきである。

主要6サービスの現状と主な機能

 主要6サービスの現状と主な機能について見ていこう。なお、以下で掲載している月額料金はいずれも1ユーザー分である。

知名度が高いOpenAIの「ChatGPT」

 現在のAIサービスブームの火付け役でもあるChatGPTは、日本では「チャッピー」という愛称も付けられるほど身近になっており、依然として市場の先頭を走る存在だ。

 ただ、以前と比べると、その立場は揺らぎつつある。GoogleがGemini 3を発表した直後、CEOのSamuel Harris Altman(サム・アルトマン)氏が、OpenAIの従業員に対して「コードレッド(緊急事態)」を発令し、ChatGPTに多くのリソースを投じると報道されたことでも焦りが見える。

 ChatGPTの最大の特徴は、推論レベルに応じて複数のモデルモードを選択できる点にある。GPT-5.2シリーズでは、低遅延を優先した「GPT-5.2 Instant」と、複雑な論理構築や科学的推論、高度なプログラミングタスクに対応した「GPT-5.2 Thinking」、高品質な回答が求められる難しい質問に適した信頼性の高い「GPT-5.2 Pro」を用途に応じて使い分けることができる。

 また、AIが自律的にインターネット上のソースを巡回し、専門的な調査レポートを自動生成する「Deep Research」もサポートした。

 ChatGPTのプランと利用料金、制限事項は下表の通りだ。

プラン名 月額料金(税込) 主な特徴・モデル 備考
個人向け      
無料版 無料 GPT-5.2(制限あり)/GPT-5.2 Thinking(少量) 画像生成や高度な推論も回数限定で試用可能
Go 1400円 GPT-5.2(標準的な上限) 無料版の回数制限を緩和したライトユーザー向けプラン
Plus 3000円 GPT-5.2(優先アクセス)/Deep Research/Canvas 画像生成やデータ分析も高速・高上限で利用可能
Pro 3万円 GPT-5.2 Pro(最高性能推論) 全モデル実質無制限
企業向け      
Business無料版 無料 GPT-5.2(制限あり)/GPT-5.2 Thinking(少量) 画像生成や高度な推論も回数限定で試用可能
Business 3900円 GPT-5.2(Plusより高上限) 管理画面から組織メンバーの追加・削除が可能。GPTsの共有可能
Enterprise 問い合わせ GPT-5.2(無制限・最速) SAMLによるシングルサインオンに対応
ChatGPTのプランと利用料金

Google Workspaceとの連携に強みGoogleの「Gemini」

 Geminiは、Googleの検索エンジンと情報インフラ、Google Workspaceとの連携に強みがある。Gmailでのメール作成代行やGoogleドキュメントでの構成案作成、Google Meetでのリアルタイム要約と翻訳など、Geminiをシームレスに利用できる環境を構築している。

 2025年後半にリリースされたGemini 2.5 Pro/Flashは、動画分析や膨大なコンテキスト処理能力に優れているといわれている。

 Geminiのプランは、大きく個人向けと企業向けに分けられる。個人向けは、Googleドライブの拡張とともに下表のようなプランが提供されている。

プラン名 月額料金(税込) 主な特徴・モデル 備考
Free 無料 Gemini 3 Flash Googleドライブ15GB付き
Google AI Plus 1200円 Gemini 3 Pro(制限あり)/画像生成(Nano Banana Pro) Googleドライブ200GB付き
Google AI Pro 2900円 Gemini 3 Pro(フル機能)/Gemini Live、Canvas、Gems Googleドライブ2TB付き
Google AI Ultra 3万6400円 Gemini 3 Pro(最上位モデル)/Deep Think、動画生成(Veo 3.1) Googleドライブ30TB付き
Geminiの個人向けプランと利用料金

 また、企業向けはGoogle Workspaceの一機能として提供されている。既にGoogle Workspaceを利用している場合は追加料金なしにGeminiにアクセス可能だ。

プラン名 月額料金(税込) 主な特徴・モデル 備考
Starter 800円 Geminiの機能に制限あり Googleドライブ30GB
Standard 1600円 Geminiの全機能/NotebookLM Googleドライブ2TB
Plus 2500円 Geminiの全機能/eDiscoveryなどの管理機能 Googleドライブ5TB
エンタープライズ 問い合わせ Geminiの全機能/高度なデータ分析、NotebookLM連携 Googleドライブ5TB
Google Workspaceのプランと利用料金、Geminiの機能

Windows OSやOffice製品と統合されたMicrosoftの「Copilot」

 Copilotは、Windows OSやOffice製品(Word/Excel/PowerPoint/Outlook/Teams)とシームレスに統合している点に強みがある。Windows OSと統合していることで、例えば「Windows 11の透明をオンにして」と指示すると、透明効果の設定方法に加えて、設定ページを開くリンクが提示される。

 OpenAIの大規模言語モデル「GPT-5」をベースに複数のモデルを組み合わせているという。検索結果と連携することで、情報の鮮度を高める独自の最適化を施している点にも特徴がある。

 Windows OSに統合されている「Copilot in Windows」は無料で、画像生成は混雑時に遅くなるなどの一部の制限はあるものの、文章生成や画像生成、検索などの基本機能が利用可能だ。ただし、入力したデータを学習で利用されないようにするためには、Copilot for Microsoft 365を契約して、企業・教育機関向けのユーザーアカウント(Microsoft Entra ID:クラウド型IDおよびアクセス管理サービス)でサインインして利用する必要がある。個人アカウントでCopilotを利用すると情報漏えいの危険があるので、管理者としては注意が必要になる(詳細は後述)。

プラン名 月額料金(税込) 主な特徴・モデル 備考
無料版 無料 使用上限あり
Microsoft 365 Personal 2130円 1人向け 一部のCopilot機能では無料版よりも高い使用上限を適用
Microsoft 365 Family 2740円 1〜6人向け 一部のCopilot機能では無料版よりも高い使用上限を適用
Microsoft 365 Premium 3200円 1〜6人向け 一部のCopilot機能では使用上限を最も高く設定
個人向けMicrosoft 365のプランと利用料金

 

プラン名 月額料金(税別) 主な特徴・モデル 備考
Microsoft 365 Copilot Chat Microsoft 365サブスクリプションに含まれる 従量課金制でエージェントへのアクセスと使用が可能
Microsoft 365 Copilot Business 3148円 一般法人向けプラン Copilot Studioでエージェントを作成可能
Microsoft 365 Copilot 4497円 大企業向けプラン Copilot Studioでエージェントを作成可能
法人向けCopilotのプランと利用料金
別途、Microsoft 365のBusiness Standard/Business Premium/E3/E5などの契約が必要。

 Microsoftは2026年7月1日より、AI機能の拡充に伴う法人向けライセンスの大幅な価格改定を予定している(Windows Blog「Microsoft 365 の進化:新機能の追加と価格改定」)。原稿執筆時点では、価格改定後の日本円価格は明らかになっていないが、為替の状況なども加味した値上げが実施されるものと思われる。

安全性と一貫性のある応答を重視するAnthropicの「Claude」

 Claudeは、Anthropic独自の「Constitutional AI(憲法的AI)」の思想に基づき、安全性と一貫性のある応答を重視している点が最大の特徴である。Claude 4.5ファミリーが最新で、「Opus 4.6」「Sonnet 4.5」「Haiku 4.5」の3モデルで構成されている(2026年2月2日に「Opus 4.6」が発表された)。

 Claudeのプランは、個人向けの「Free」「Pro」「Max」と、商用向けの「Team」「Enterprise」に分かれている。個人向けと商用向けで学習ポリシーなどが異なるので注意が必要だ。

プラン名 月額料金 主な特徴・モデル 備考
個人向け      
無料 無料 Sonnet 4.5/Haiku 4.5 1日のメッセージ数に制限あり
Pro 17ドル Opus 4.6/Sonnet 4.5/Haiku 4.5 Claude Codeにアクセス可
Max 100ドル〜 Opus 4.6/Sonnet 4.5/Haiku 4.5 Proの5倍または20倍の使用量が選択可能
企業向け      
Team Standardシート 20ドル Opus 4.6/Sonnet 4.5/Haiku 4.5 Claude の全機能に加え、Proよりも多くの使用量
Team Premiumシート 100ドル〜 Opus 4.6/Sonnet 4.5/Haiku 4.5 Standardシートの5倍の使用量
Enterprise 問い合わせ Opus 4.6/Sonnet 4.5/Haiku 4.5 Claude CodeはPremiumシートで利用可能
Claudeのプランと利用料金

複数のモデルから選択可能な「Perplexity」

 Perplexityは、自社Sonarに加え、OpenAI GPT系やAnthropic Claude、Google Geminiなど複数のモデルを選択して利用できる(Pro以上)。また、検索と組み合わせたリサーチ特化のサービスにより、Webをリアルタイム検索し、複数の信頼できるソースを要約して直接回答を返すのが特徴だ。

 2026年2月5日(米国時間)には、Perplexity Max向けにClaude Opus 4.6、GPT 5.2、Gemini 3.0などPerplexityで利用可能なモデルに対して同時にクエリを実行し、その結果を合成して出力する「Model Council」の提供を開始した(Perplexityのプレスリリース「Introducing Model Council」)。

 Perplexityのプランは、個人向けの「Free」「Pro」「Max」、法人向けの「Enterprise Pro」「Enterprise Max」に分かれている。個人向けと法人向けで学習ポリシーが異なるので注意が必要だ。

プラン名 月額料金 主な特徴・モデル 備考
個人向け      
Standard 無料 Sonar(標準モデル) Pro検索は1日3回に制限
Pro 20ドル GPT-5.2/Claude Sonnet 4.5/Gemini 3 Pro Pro検索は週単位の制限あり
Max 200ドル GPT-5.2/Claude Sonnet 4.5/Gemini 3 Pro Pro検索は週単位の制限あり
企業向け      
Enterprise Pro 40ドル GPT-4 Omni/Claude 3 Pro検索は週400回に制限/Researchは月50回に制限
Enterprise Max 問い合わせ GPT-5.2/Claude Sonnet 4.5/Gemini 3 Pro Pro検索は週4000回に制限/Researchは月500回に制限
Perplexityのプランと利用料金

Web/アプリには有料プランがない「DeepSeek」

 DeepSeekは、オープンソースで高精度なモデルを極めて低いコストで提供しているのが特徴だ。Web版/アプリ版は基本無料(1日50件の制限あり)で利用でき、APIによるアクセスのみ従量課金となっている。Web版/アプリ版に対する法人向けプランなどがなく、学習利用を禁止できない点に注意が必要だ。

データ保護規定と学習ポリシー

 さらに各AIサービスのプラン別のデータ保護規定を詳しく見ていこう。英語のニュース記事の翻訳や要約といった用途ならば、入力したデータが学習に使われてしまっても大きな問題にはならない。しかし個人情報や自社の技術情報などの入力には、個人情報保護違反や技術情報の漏えいが懸念されるので、各AIサービスの学習ポリシーを確認したり、学習のオプトアウトを設定したりする必要がある。

 下表に各AIサービスのプラン別の学習ポリシーをまとめたので参考にしてほしい。基本的に個人利用は有料プランであっても学習に使われると考えた方がよいようだ。AIサービスを活用するのであれば、企業(組織)においては、企業/商用向けのプランを利用すべきだ。

サービス プラン区分 学習の有無(デフォルト) オプトアウト可否 企業利用の推奨度 備考
ChatGPT Free/Plus/Pro あり 可能 禁止推奨 設定の「Data Controls」で「オフ」にするか、「Temporary Chat」を使用する必要がある
ChatGPT Team/Enterprise なし 推奨 契約レベルで学習利用禁止が保証されている
Claude Free/Pro あり 可能 禁止推奨 2025年9月より規約変更。学習を許可した場合、データ保持期間が30日から5年に延長される
Claude Team/Enterprise なし 推奨 Commercial Terms適用により学習除外
Gemini Free(個人) あり 可能 禁止推奨 「Geminiアプリアクティビティ」が「オン」の場合、学習および人間によるレビューの対象となる(保持期間最長3年)
Gemini Workspace なし 推奨 信頼できるテスターなどに参加しない限り、データは組織内から出ない
Copilot 個人ユーザー あり 可能 禁止推奨 2025年後半より、消費者向けCopilotデータの学習利用を開始。設定で「オフ」にする必要がある
Copilot Microsoft 365 Copilot(Entra ID) なし 推奨 EDP(Enterprise Data Protection)が適用され、プロンプト/回答ともに学習利用なし
Perplexity Free/Pro あり 可能 禁止推奨 設定で「AIデータ保持」を「オフ」にする必要がある
Perplexity Enterprise なし 推奨 デフォルトで学習なし
DeepSeek 無料版(Web/アプリ) あり 不可 禁止推奨 学習および人間によるレビューの対象となる
DeepSeek API なし 条件付きで推奨 データは一時保存後、削除(通常30日)
各AIサービスの主なプランの学習ポリシー
DeepSeekは企業向けのWebによるAIサービスを提供するプランがないため、参考までにAPI利用による学習ポリシーを載せた。他のAIサービスでも、API利用の場合は企業向け(商用)プランと同等の学習ポリシーを適用している。「企業利用の推奨度」は編集部が独自に判定した。

安全な活用のための具体的対策

 組織において、安全に生成AIを活用するためには、その利用を「禁止」するのではなく、安全性が保たれた管理された状態をユーザーに提供することが必要だ。

 具体的には、従業員に個人アカウント(無料版など)での業務利用を禁止し、会社として契約した「学習に利用されない」プランによる利用を守らせることだ。やむを得ず個人版を利用させる場合は、「学習のオプトアウト設定」を徹底させる必要がある。

 また、AIチャットを利用するルールを策定し、シャドーAI(管理外利用)を防ぐことも重要だ(シャドーAIについては、AI・機械学習の用語辞典「シャドーAI(Shadow AI)とは?」参照のこと」)。特に、Webブラウザの拡張機能の利用には十分注意する必要がある(詳細は後述)。

 以下、個人向けサービスにおける学習のオプトアウト設定について、サービスごとに簡単に紹介しておこう。Microsoft CopilotやDeepSeekはオプトアプトの設定がないので注意してほしい。

個人向けChatGPTで学習ポリシーを変更する方法

 個人向けChatGPTは、以下の手順で学習をオプトアウトできる。また、画面右上にある[一時チャットをオンにする]ボタンをクリックすると、履歴は保存されず学習もされないモードに切り替わる。ただし、過去の会話が参照できなくなる点には注意が必要だ。

■操作手順

  1. ChatGPTの画面(https://chatgpt.com/)を開き、ChatGPTのアカウントでログインする
  2. 画面左下にある[プロフィール]アイコンをクリックする
  3. 表示されたメニューで[設定]を選択する
  4. 設定のためのダイアログが表示されるので、左メニューの[データコントロール]を選択する
  5. [すべての人のためにモデルを改善する]をクリックする
  6. [モデルの改善]ダイアログが開くので、「すべての人のためにモデルを改善する」のスイッチを「オフ」にする
  7. [モデルの改善]ダイアログの[実行する]ボタンをクリックする

ChatGPTで学習ポリシーを変更する(1) ChatGPTで学習ポリシーを変更する(1)
WebブラウザでChatGPT画面を開き、ChatGPTにログインする。画面左下にある[プロフィール]アイコンをクリックして、表示されたメニューで[設定]を選択する。
ChatGPTで学習ポリシーを変更する(2) ChatGPTで学習ポリシーを変更する(2)
[設定]ダイアログが開くので、左メニューで[データコントロール]を選択する。右ペインの「すべての人のためにモデルを改善する」をクリックする。
ChatGPTで学習ポリシーを変更する(3) ChatGPTで学習ポリシーを変更する(3)
[モデルの改善]ダイアログが開くので、「すべての人のためにモデルを改善する」のスイッチを「オフ」にして、[実行する]ボタンをクリックする。これで入力したデータが学習に利用されることを防ぐことができる。

個人向けGeminiで学習ポリシーを変更する方法

 個人向けGeminiの場合、プライバシーと利便性のトレードオフをユーザーに強いる設計となっている点に注意が必要だ。

■操作手順

  1. Googleアカウントでログイン後、Geminiの画面(https://gemini.google.com)を開く
  2. 左下にある[設定とヘルプ]アイコンをクリックする
  3. 表示されたメニューで[アクティビティ]を選択する
  4. 新しいタブで「マイアクティビティ」画面が開くので、「アクティビティの保存」の[オン]となっているボタンをクリックする
  5. [オフにする]または[オフにしてアクティビティを削除]を選択する

Geminiで学習ポリシーを変更する(1) Geminiで学習ポリシーを変更する(1)
Googleアカウントでログイン後、WebブラウザでGeminiを開く。画面左下の[設定とヘルプ]アイコンをクリックして、表示されたメニューで[アクティビティ]を選択する。
Geminiで学習ポリシーを変更する(2) Geminiで学習ポリシーを変更する(2)
新しいタブで「Googleアプリアクティビティ」画面が開くので、ここの「アクティビティの保存」欄の[オン]ボタンをクリックして、[オフにする]を選択する。ここで[オフにする]を選択すると、入力したデータが学習に利用されることを防ぐことができる一方で、履歴が保存されなくなるので注意してほしい。

 この設定を「オフ」にすると、過去のチャット履歴が一切保存されなくなる(サイドバーから消えてしまう)。ChatGPTのように「履歴は残すが学習はさせない」という設定ができない点に注意が必要だ。履歴を残したいユーザーは、結果的に学習を許可せざるを得ない状況になっている。とはいえ、情報漏えいを防ぐには学習しない設定(「アクティビティの保存」を[オフ])を選択するように指示する必要があるだろう。

個人向けClaudeで学習ポリシーを変更する方法

 Claudeは、2025年8月29日(米国時間)に利用規約とプライバシーポリシーの変更を発表し、個人向けであるFree/Pro/Maxの各プランのユーザーデータはデフォルトで学習に利用されるようになった(Anthropicのプレスリリース「Updates to Consumer Terms and Privacy Policy」)。現在は、明示的なオプトアウトが必要となっている。

■操作手順

  1. Claudeの画面(https://claude.ai/)を開いたら、Claudeのアカウントでログインする
  2. 画面左下にある[プロフィール]アイコンをクリックする
  3. 表示されたメニューで[設定]を選択する
  4. 「設定」画面が開いたら左メニューの[プライバシー]を選択する
  5. 「Claudeの改善にご協力ください」のスイッチを「オフ」にする
  6. 位置情報を取得させないようにしたい場合は「ロケーションメタデータ」のスイッチも「オフ」にする

Claudeで学習ポリシーを変更する(1) Claudeで学習ポリシーを変更する(1)
WebブラウザでClaude画面を開き、Claudeにログインする。画面左下の[プロフィール]アイコンをクリックして、表示されたメニューで[設定]を選択する。
Claudeで学習ポリシーを変更する(2) Claudeで学習ポリシーを変更する(2)
「設定」画面が開くので、左メニューで[プライバシー]を選択し、右ペインの「Claudeの改善にご協力ください」と「ロケーションメタデータ」のスイッチを「オフ」にする。これで入力したデータや位置情報が学習に利用されないようにできる。

個人向けPerplexityで学習ポリシーを変更する方法

 Perplexityの場合は、他社のAIモデルを利用することからデータの流れが複雑だ。Perplexityだけでなく、Perplexityが利用している他社のAIモデルにおいても学習に利用されるなどのリスクが増える点には注意が必要だ。

■操作手順

  1. Perplexityの画面(https://www.perplexity.ai/)を開いたら、Perplexityのアカウントでサインインする
  2. 画面左下にある[アカウント]アイコンをクリックする
  3. 表示されたメニューで[設定]を選択する
  4. 「設定」画面が開いたら、「AIデータ保持」のスイッチを「オフ」にする

Perplexityで学習ポリシーを変更する(1) Perplexityで学習ポリシーを変更する(1)
WebブラウザでPerplexity画面を開き、Perplexityにサインインする。画面左下の[アカウント]アイコンをクリックして、表示されたメニューで[設定]を選択する。
Perplexityで学習ポリシーを変更する(2) Perplexityで学習ポリシーを変更する(2)
「設定」画面が開くので、右ペインで「AIデータの保持」欄のスイッチを「オフ」にする。これで入力したデータが学習に利用されるのを防ぐことができる。

シャドーAIと拡張機能のリスク

 情報漏えいの対策は、組織内のPCはもちろんのこと、従業員の自宅のPCにおいても実行することを周知徹底する必要があるだろう。AIサービスを利用することによる情報漏えいのリスクについての認知度はいまだに低く、在宅勤務などの社外でAIサービスを利用することによる情報漏えいのリスクがあるからだ。

Windows 11やOffice製品とシームレスなCopilotの利用に注意

 特に注意が必要なのが、Windows 11やMicrosoft 365(Office製品)に組み込まれているMicrosoftのCopilotだ。Copilotは、Windows 11やOffice製品からシームレスにAIサービスが利用可能なことから、情報漏えいを意識せずに利用しがちだ。

 しかし、Microsoftは学習ポリシーを変更し、個人のMicrosoftアカウントでCopilotを利用した場合、学習に利用するとしている。学習をオプトアウトする設定はなく、学習しないようにするにはMicrosoft Entra IDでの利用が必要になる。中小企業において、Microsoft Entra IDの導入(企業向けMicrosoft 365の導入など)は料金ならびに管理(手間)の両面でハードルが高いものとなっている。

 Copilotの利用についてのリスクを周知し、利用を停止するなどの対策が必要だろう。

拡張機能からの情報漏えいが盲点になっている点に注意

 AIサービスが入力したデータを学習に利用することによる情報漏えいに加え、現在、盲点となっているのがAIサービスを便利に利用するためのWebブラウザの拡張機能の利用にある。

 これらの拡張機能は、WebブラウザのサイドバーにAIサービスを表示したり、表示中のWebページを要約したりする機能を提供する。こうした機能を実現するため、これらの拡張機能は「全てのWebサイト上の全データの読み取りと変更」という強力な権限を要求する。

 こうした拡張機能は、AIサービスにWebブラウザ上のデータを送信するために、その内容が拡張機能の提供元のサーバに送信される。そこからChatGPTなどのAIサービスのAPIを使って送信されることになるが、その間に開発者のログに保存され、分析などに利用される可能性がある。ユーザーが個人情報や機密文書をWebブラウザで開いている状態で拡張機能が使用されると、そのページの内容が拡張機能の提供元に送信され、そこから漏えいしてしまう危険性があるのだ。


 急速にAIサービスが普及したため、その利便性の陰に大きなリスクが潜むことが認知されていない。IT管理者としては、従業員に対する啓蒙とともに、AIサービスの商用ライセンスの導入、Webブラウザの拡張機能をブロックする設定などが急務になっている。

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