ハイパーバイザーの機能とコンテナ基盤の機能を併せ持つ「Proxmox Virtual Environment」で仮想マシンやコンテナを管理する方法を解説する本連載。今回は、Rocky Linux/Windows Serverの仮想マシンを構築する方法を解説します。
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ハイパーバイザーの機能とコンテナ基盤の機能を併せ持つ「Proxmox Virtual Environment」(以後、Proxmox VE)で仮想マシンやコンテナを管理する方法を解説する本連載。前回はProxmox VEが注目される理由と、インストール方法を解説しました。
今回は、前回インストールしたProxmox VEの環境上にVM(仮想マシン)を作成して、その上でサーバOSを稼働させるまでの手順を解説します。
今回取り上げるサーバOSとして、企業の利用において人気の高いRHEL(Red Hat Enterprise Linux)互換である「Rocky Linux」と、企業の認証基盤(Active Directory)やファイルサーバとして圧倒的なシェアを持つ「Windows Server」の2つをインストールします。
早速、仮想マシンを作成する前に、まずはOSをインストールするためのインストールメディアであるISOイメージを用意します。
公式サイトから最新版のISOイメージをダウンロードします。「DVD ISO」と「Minimal ISO」のどちらでも構いませんが、今回は最小構成である「Minimal ISO」を使った方法を採用します。
Windows Serverは有償製品ですが、Microsoft公式サイトの「評価センター」から180日間無料で試用できる評価版ISOイメージをダウンロードできます。
Windows Serverのインストールメディアには仮想マシン上で動かす場合に必要な準仮想化ドライバがないため、Windows用の準仮想化ドライバを別途用意する必要があります。
以下のリンクから「Stable virtio-win ISO」をダウンロードしてください。
ダウンロードしたISOイメージをProxmox VEにアップロードします。Proxmox VEの管理画面を表示して、左のリソースツリーで「データセンター」→「proxmox」→「local (proxmox)」と選択していきます。すると、右のコンテントパネルには「ノード 'proxmox' 上のストレージ 'local'」という画面が表示されるので、「ISOイメージ」を選択します。
「アップロード」ボタンを選択し、先ほどダウンロードしたRocky LinuxとWindows Server、Windows用VirtIOドライバのISOイメージをアップロードします。
まずはRocky Linuxの仮想マシンから作成します。仮想マシンを作成するボタンはProxmox VEのどの画面にも表示されています。先ほどのISOイメージ画面の右上に表示されている「VMを作成」ボタンを選択します。
すると、作成する仮想マシンの名前や構成などを設定する画面が表示されますので、以下の内容を入力します。
なお、筆者の環境では「CPU」タブで設定できる「種別」を「host」にしないと、Rocky Linuxのインストーラー起動時にKernel panicが発生し、インストーラーが起動しませんでした。同様の症状が発生した場合、試しにCPUの種別を「host」に設定して再実行してください。
設定を進めていくと確認画面が表示されるので、内容に問題がなければ「完了」ボタンを選択し、仮想マシンを作成します。
仮想マシンが作成できたら、左のリソースツリーにRocky Linuxの仮想マシンが表示されます。このRocky Linuxの仮想マシンを選択し、画面中央上あたりにある「開始」ボタンを選択して、仮想マシンを起動します。
仮想マシンの起動後、Rocky Linuxのインストールを進めるために、「開始」ボタンの2つ右隣にある「コンソール」ボタンを選択し、仮想マシンのコンソール画面を表示します。
ここから先は一般的なRocky Linuxのインストール手順と同じです。Proxmox VE向けに特別な設定や手順はないため、本記事では詳細なインストール手順については割愛します。必要に応じてRocky Linuxのドキュメントを参照してください。
次に、Windows Serverの仮想マシンを作成します。Rocky Linuxの仮想マシンと同様、まずは「VMを作成」ボタンを選択して仮想マシンの構成を設定する画面を表示し、以下の内容を入力します。
設定を進めていくと確認画面が表示されるので、内容に問題がなければ「完了」ボタンを選択し、仮想マシンを作成します。
仮想マシンを作成後、起動順序を設定します。仮想マシン作成時に設定したWindows用VirtIOドライバのISOイメージは起動可能なものではなく、仮想マシン起動時に起動不能なものが含まれていると起動処理が進まなくなります。そのため、仮想マシンの「オプション」画面を表示して「ブート順」を選択し、上に表示されている「編集」ボタンを選択します。
Windows用VirtIOドライバのISOイメージが設定されているデバイスにある「有効」チェックボックスのチェックを外し、「OK」ボタンを選択します。
設定が完了したら、仮想マシンを起動します。Rocky Linuxの場合と同様、コンソールを使ってインストール作業を進めていきますが、インストールの途中でVirtIOドライバを読み込む必要があります。下図のように、インストール先のディスクを選択する画面で「Load Driver」を選択します。
次に、インストールするドライバを設定します。「参照」ボタンを選択して、Windows用VirtIOドライバが存在するドライブを選択して、ドライバが存在するフォルダを選択します。今回の「Windows Server 2025」であれば、「D:\amd64\2k25」にあります(※ドライブ文字は環境により異なる場合があります)。表示されたドライバを選択して、「インストール」ボタンを選択します。
その後は一般的なWindows Serverのインストール方法と変わりません。
Proxmox VEを使った仮想マシンの作成方法は以上です。次回は、Proxmox VEでコンテナを作成する方法について解説します。
サイオステクノロジー所属。OSS よろず相談室でサポート対応をしているテクニカルサポートエンジニア。Ansibleに出会ってから自動化に取りつかれ、自身の業務やプライベートであらゆるものの自動化に取り組む。プライベートではJavaでちょっとしたツールの開発を趣味にしている。
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