Windows 11でコマンドを打ち込んだ後に「アクセスは拒否されました」と表示され、管理者権限でコンソールを開き直した経験はないだろうか。そこで、「ターミナル」アプリを常に管理者権限で開くように設定する方法を紹介しよう。また、タスクスケジューラを活用して、[ユーザーアクセス制御]ダイアログすらバイパスする最強の時短テクニックも解説する。
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対象:Windows 11
ターミナルを常に管理者権限で開く時短術PC管理業務において、コマンドライン操作は避けて通れない。ユーザー/グループアカウントの操作やネットワーク診断、インベントリ情報(資産情報)の収集など、Tech TIPS「Windows 11が重い・つながらない……。できる情シスが真っ先に使う管理コマンド5選」で紹介したようなコマンドの多くは「管理者権限」を必要とする。
しかし、Windows 11でターミナル(Windowsターミナル)を起動し、長々とコマンドを打ち込んだ後に「アクセスは拒否されました」と表示され、舌打ちしながらコンソールを管理者権限で開き直した経験は誰にでもあるはずだ。
この「権限昇格の二度手間」という不毛な時間を、ターミナルの設定で葬り去る手法を解説しよう。
まず、管理者として起動する新しいプロファイルを作成しよう。
[v]アイコン(またはドロップダウンアイコン)をクリックして、表示されたメニューの[設定]を選択して、[設定]タブを開く。左メニューの「プロファイル」欄にある[+ 新しいプロファイルを追加します]を選択する。
「新しいプロファイルを追加します」画面が開くので、ここの「プロファイルを複製する」欄のプルダウンリストで管理者として起動したいシェルを選択後、[複製]ボタンをクリックする。ここでは、[コマンドプロンプト]を選択したとする。
「コマンドプロンプト(コピー)」が作成され、そのプロファイルの設定画面が開くので、「名前」欄を展開して、分かりやすい名前「コマンドプロンプト(管理者)」などに変更する。
さらにそのプロファイルの設定画面にある「このプロファイルを管理者として実行する」欄のスイッチを「オン」にする。[保存]ボタンをクリックすればプロファイルの追加は完了だ。
「管理者権限」で実行するプロファイルを作成する(3)[v]アイコンをクリックすると、メニューに「コマンドプロンプト(管理者)」が追加されているはずだ。これを選択すると、「ユーザーアカウント制御(User Account Control:UAC)」のダイアログが表示される。このダイアログで[はい]ボタンをクリックすると、管理者でコマンドプロンプトが開いた状態のターミナルが起動する。
作成した管理者権限のプロファイルでターミナルが起動するショートカットを作成しておくと、いちいち[Windows]+[X]キーを押してクイックアクセスメニューを開く手間すら省ける。
デスクトップの空いているところを右クリックして、[新規作成]−[ショートカット]を選択して、[ショートカットの作成]ウィザードを起動する。「どの項目のショートカットを作成しますか?」画面で、以下のコマンドを入力して、[次へ]ボタンをクリックする。
wt.exe -p "<プロファイル名>"
次の「ショートカットの名前を付けてください。」画面では「コマンドプロンプト(管理者)」など分かりやすい名前を入力して[完了]ボタンをクリックする。
これでデスクトップに管理者で起動するターミナルのショートカットが作成できる。ショートカットをダブルクリックするとユーザーアカウント制御のダイアログが表示され、ここで[はい]ボタンをクリックすると、管理者でターミナルが起動する。
管理者権限のプロファイルで起動するショートカットを作成する(4)作成したショートカットのアイコンは、[プロパティ]ダイアログの[ショートカット]タブで変更できる。[アイコンの変更]ボタンをクリックして「アイコンの変更」ダイアログを開き、「C:\Windows\System32\imageres.dll」というファイルを選んで[OK]ボタンをクリックする。表示されたアイコン一覧からコマンドプロンプトやWindows PowerShellのアイコンなど、好みのものを選べばよいだろう。
また、作成したショートカットの右クリックメニューで[スタートにピン留めする]を選択すれば、[スタート]メニューの「ピン留め」欄に配置することも可能だ。
常に管理者でターミナルを起動したいのならば、作成したプロファイルを「既定のプロファイル」に設定してしまう方法もある。こうすれば、ターミナルの起動時に管理者権限のプロファイルが自動的に開くようになる。
[v]アイコンをクリックして、表示されたメニューの[設定]を選択して、[設定]タブを開く。左メニューの[スタートアップ]を選択して、右ペインの「既定のプロファイル」欄のプルダウンリストで作成した[コマンドプロンプト(管理者)]を選択する。
これで[Windows]+[X]メニューで[ターミナル]を選択した場合でも、「既定のプロファイル」で選択した「コマンドプロンプト(管理者)」が開くようになる。ただし、[ターミナル]を選択すると、ユーザーアカウント制御のダイアログが表示され、ここで[はい]ボタンをクリックする必要がある。
「既定のプロファイル」を「管理者権限」にする複数のターミナルを起動していると、どれが管理者権限を持つものか判別しにくく、誤操作を招きやすい。そこで、新たに作成した管理者用プロファイルをもっと視覚的に区別しやすくしよう。
[v]アイコンをクリックして、表示されたメニューの[設定]を選択して、[設定]タブを開く。左メニューで「コマンドプロンプト(管理者)」など作成したプロファイルを選択して、「追加の設定」欄の[外観]をクリックする。
「外観」画面が開いたら、「テキスト」欄の「配色」のプルダウンリストで背景がデフォルトとは異なる色(デフォルトが「黒」なら「白」)を選択する。これで、このプロファイルで開くと背景が別の色に変わる。こうすることで、一目で「管理者」で開いていると認識できるようになる。
ただ残念ながら管理者権限の有無でプロファイルの背景などを切り替える機能はないので、別のプロファイルを管理者で開いた場合は、背景色などが変わらない点には注意が必要だ。
配色や背景を変更する(1)ターミナルを「管理者権限」で起動する設定にしても、起動のたびに現れる「ユーザーアカウント制御」のダイアログで、毎回[はい]ボタンをクリックするのは面倒だ。
ただ、セキュリティ上は重要な機能なので、「ユーザーアカウント制御」自体を無効化してしまうのは望ましくない。そこで、タスクスケジューラを使って「ユーザーアカウント制御」をバイパスする裏技を使って、[ユーザーアカウント制御]ダイアログを表示せずに管理者でターミナルを起動できるようにしよう。
タスクバーの検索入力ボックスに「task」と入力して、表示された[タスク スケジューラー]を選択する。
タスクスケジューラが起動したら、右側の操作パネルで[タスクの作成]をクリックする。[タスクの作成]ダイアログが開くので、以下のように設定し、[OK]ボタンをクリックして[タスクの作成]ダイアログを閉じる。
●[全般]タブの設定
●[操作]タブの設定
●[条件]タブの設定
新しいタスクが作成できたらターミナルが起動するかどうかを確認しよう。左ペインで[タスクスケジューラライブラリ]を選択すると、中央ペインにタスクの一覧が表示される。ここで作成したタスクを探して右クリックメニューを開き、[実行する]を選択する。[ユーザーアカウント制御]ダイアログをバイパスしてターミナルが起動すれば準備は完了だ。ターミナルが起動しないような場合は、[条件]タブで設定したコマンド名などが誤っている可能性があるので確認すること。
タスクスケジューラのタスクを作成する(1)
タスクスケジューラのタスクを作成する(4)
タスクスケジューラのタスクを作成する(7)デスクトップの空いているところを右クリックして、[新規作成]−[ショートカット]を選択して、[ショートカットの作成]ウィザードを起動する。「どの項目のショートカットを作成しますか?」画面で、以下のコマンドを入力して、[次へ]ボタンをクリックする。
schtasks /run /tn "<タスク名>"
次の「ショートカットの名前を付けてください。」画面では「ターミナル(管理者)」など分かりやすい名前を入力して[完了]ボタンをクリックする。これで作成したショートカットをダブルクリックすると、[ユーザーアカウント制御]ダイアログをバイパスして管理者権限でターミナルが起動する。既定のプロファイルに対して「このプロファイルを管理者として実行する」を有効にしておく必要はない。
作成したショートカットのアイコン変更やピン留めについては、前述の手順で設定していただきたい。
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