Google「Antigravity」「Gemini CLI」の違いは? IDE型、CLI型で分かれる開発体験AI支援開発ツールの選択基準とは

Googleは「Antigravity」と「Gemini CLI」の選び方を解説するブログ記事を公開した。IDE型の統合環境を重視するか、CLIベースの自動化を重視するかで選択が分かれるという。

» 2026年03月11日 13時00分 公開
[@IT]

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 Googleは2026年2月4日(米国時間)、AI(人工知能)開発ツール「Antigravity」と「Gemini CLI」の違いや使い分けを解説するブログ記事を公開した。

Googleが「Antigravity」と「Gemini CLI」の違い、使い分け方を解説(提供:Google)

 エージェント管理やIDE(統合開発環境)の体験を求めるならAntigravity、CLI(コマンドラインインタフェース)が必要ならGemini CLIを選ぶべきだという。具体的な比較は次の通り。

AntigravityとGemini CLIの比較

機能 Antigravity Gemini CLI
想定ユーザー エージェントを使ってアプリケーションを構築し、タスクの実行を任せたいと考えている人 ターミナルで作業することを好む技術者
インストール 簡単なGUIインストール。事前の作業は不要 コマンド「npm install -g @google/gemini-cli」によるインストール(「Node.js」が必要)
複数エージェントのオーケストレーション 「Agent Manager」が、複数のエージェントを実行するためのコントロール用ダッシュボードを提供 「tmux」や複数のターミナルウィンドウを使った多重実行により、複数エージェントを実行可能
仕様駆動開発 明確に定められた設計思想で、充実したウォークスルーを提供 「Conductor」拡張機能を使って設定可能
拡張性 Open VSX(Visual Studio Codeの拡張機能を提供するプラットフォーム)、MCP(Model Context Protocol)、Agent Skillsなどの拡張機能 Gemini CLI、MCP、Agent Skillsなどの拡張機能
インタフェースの利点 アプリケーションを表示できる統合ブラウザにより、視覚的なフィードバックを提供し、エージェントとの作業をよりスムーズに行える
ネイティブデバッグ機能により、スタックトレースの検出と修正が可能
対話型UI(ユーザーインタフェース)を使わずに実行できるヘッドレスモードを備え、出力のパイプ処理、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)統合、自動化スクリプトに最適
「gh」や「gcloud」などのローカルツールを直接呼び出せる

 両ツールの最も大きな違いは、利用スタイルにある。

Antigravity

 Antigravityは、エージェントを使ってアプリケーション構築やタスク実行を行いたい開発者を広く対象としている。GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)インストーラーが提供されており、事前の環境構築なしですぐに利用を始められるのが特徴だ。

 機能面では、複数のエージェントを一括管理できるミッションコントロールダッシュボード「Agent Manager」を搭載。内蔵ブラウザによる視覚的なフィードバックや、スタックトレース(実行履歴)を自動検出して修正するネイティブデバッグ機能など、IDEならではの強力な支援が受けられる。

Gemini CLI

 Gemini CLIはターミナルで作業することを好む技術者向けのツールだ。「Node.js」環境下で、「npm install -g @google/gemini-cli」コマンドでインストールする。複数エージェントの管理は、ターミナル多重化ソフトウェア「tmux」や複数のターミナルウィンドウを用いたマルチプレクシング(多重化)によって行うスタイルを採用している。

開発アプローチの違いと拡張性

 開発アプローチにも違いがある。仕様駆動開発では、Antigravityは豊富なウォークスルー(品質を向上させるための解説)を備えた設計主導型のアプローチを採用しており、開発者をガイドする。

 それに対してGemini CLIは、コンテキスト駆動開発を実現するための「Conductor」拡張機能による高い設定自由度が確保されている。

 拡張性については、両ツール共にMCPやAgent Skillsをサポートしているが、それに加えてAntigravityはOpen VSX拡張機能を、Gemini CLIはカスタマイズのための「Gemini CLI 拡張機能」を備えている。

インタフェースの強み

 Antigravityは統合ブラウザでアプリケーションの表示や視覚的フィードバックを確認できる。ネイティブデバッグ機能も統合されており、スタックトレースを検出して修正する。

 Gemini CLIは、UIを伴わないヘッドレスモードの実行が可能だ。「GitHub」のCLI「gh」やGoogle Cloud CLI「gcloud」などのローカルツールを直接呼び出せるため、CI/CD統合や自動化スクリプトに適している。

両ツールとも無料枠で試用可能

 Antigravityは誰にでも親しみやすい選択肢である一方、Gemini CLIはGitHubでスターを豊富に獲得し開発者コミュニティーで人気を博している。

 両ツールとも無料枠が用意されているため、実際に試して好みを確認することをGoogleは推奨している。

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