表計算ソフトウェアの定番となった「Googleスプレッドシート」だが、Webブラウザ特有の操作感に戸惑う声も少なくない。マウスへの持ち替えによる「思考の断絶」を防ぐためにも、ショートカットを習得するとよい。本Tech TIPSでは、書式維持や表の整形などに直結する5つの重要操作を解説する。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
対象:Googleスプレッドシート(Windows 11)
Googleスプレッドシートの行・列の操作を極める5つのコマンド「Microsoft Excel(エクセル)」や「Googleスプレッドシート」といった表計算アプリを使用していると、頻繁にキーボードとマウスを行き来しなければならない。データをコピー&ペーストし、数式を入力したり、フィルターを適用したりする、という一連のフローにおいて、マウスへの持ち替えは思考の断絶を招くことになる。
Googleスプレッドシートにおけるショートカット習得のメリットは、単なる速度向上にとどまらない。書式崩れを防ぎ、共同編集時の操作ログを正確に残し、膨大なデータを構造化する。本Tech TIPSで取り上げる5つのショートカットは、これらを解決し、作業をスムーズにこなすための強力な武器となるはずだ。
外部のWebサイトやWord文書などからデータをコピーした際、背景色やフォントサイズなどの元の書式まで反映されてしまい、表の見た目が崩れてしまうケースは多い。Excel以上にWeb環境との親和性が高いGoogleスプレッドシートにおいて、この「書式崩れ」への対策は必須といえる。
こうした事態を防ぐには、通常の貼り付け([Ctrl]+[V]キー)ではなく、書式設定を含まない「値のみ貼り付け」を活用するとよい。Windows 11であれば、[Ctrl]+[Shift]+[V]キーを押すことで、純粋なデータのみをセルに貼り付けられる。なお、現在のExcelも、同様のショートカットを採用しているため、どちらでも利用できる汎用性の高いテクニックとなっている。
「値のみ貼り付け」で表の体裁を維持する(1)
「値のみ貼り付け」で表の体裁を維持する(2)特定の行をグレーアウトしたり、特定のセルに太枠を適用したりといった書式設定を繰り返す場合、その都度、マウスでメニューを選択するのは非効率的だ。Excelでおなじみの[F4]キーによる「直前の操作の繰り返し」は、Googleスプレッドシートでも同様に有効である。一度実行した操作を他のセルでも再現できるため、複数のデータに同一の書式を適用する際に威力を発揮する。
もちろん大量のセルに対して同一の書式を設定したいような場合は条件付き書式を使った方が効率的だが、数個のセルに対しての適用ならば[F4]キーを使うのが圧倒的に効率的だ。
見積書や作業報告書の作成において、現時点の日付や時間を入力する場面は多い。しかし、カレンダーや時計を見て、手入力するのは非効率なだけでなく、入力ミスのリスクもはらむ。
かといって、TODAY関数やTIME関数では、シートを開くたびに値が更新されてしまうため、確定した日時の記録には適さない。クラウドでリアルタイムに更新されるシートにおいて、固定された日時の記録は極めて重要だ。
日付の入力は[Ctrl]+[:(コロン)]キー、時間の入力は[Ctrl]+[Shift]+[:(コロン)]キーを押せばよい。日時を入力したい場合は、[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[:(コロン)]キーを押す。その時点の日付や時間が入力できるため、カレンダーを確認する手間を省け、正確な記録が可能になる。
注意が必要なのは、英語キーボードの場合は、[:(コロン)]キーの代わりに[;(セミコロン)]キーを使う必要があることだ(ヘルプなどは英語キーボードのショートカットで紹介されている)。日本語入力システム(IME)が「オン」の場合、ショートカットが働かない可能性もあるので、入力できない場合は、IMEを「オフ」にして試してほしい。
また[Ctrl]+[:(コロン)]キーで日時が入力できない場合は、[Ctrl]+[/(スラッシュ)]キーを押して、[キーボードショートカット]ダイアログを表示し、「対応するスプレッドシートのショートカットを有効にする」のスイッチを「オン」にすると解決することがある。
ショートカットを有効化する表の編集時に欠かせないのが、行や列の選択操作だ。マウスでヘッダをクリックしたりドラッグしたりする手間を省くことで、操作の速度が変わる。特に、選択範囲を「広げていく」感覚をつかむことが、プロフェッショナルへの近道になる。
行を選択する場合は[Shift]+[Space]キー、列を選択する場合は[Ctrl]+[Space]キーを使用する。
ただし、IMEが「オン」の状態だと、[Space]キーが文字入力として判定されてしまうので、必ずIMEを「オフ」にしてから実行することに注意してほしい。
これらのショートカットには、連続して押すことで選択範囲を拡張できる特性がある。例えば、表内のセルで[Shift]+[Space]キーを1回押すとその行のデータ範囲が選択され、さらにもう一度押すとシート全体の行が選択される仕組みだ。表全体を選択する[Ctrl]+[A]キーも同様で、1回目で「データ範囲」、2回目で「シート全体」へと範囲が広がる。
表・行・列を素早く選択する(1)
表・行・列を素早く選択する(2)システムからエクスポートした生のデータなどには、不要な列や空行が大量に含まれていることがある。行や列、セルを選択して削除して、右クリックメニューで[行を削除]などを選択していく作業はかなり面倒だ。
効率的な削除手順は、前述の[Shift]+[Space]キーや[Ctrl]+[Space]キーを2回押すなどして、削除したい行や列を選択してから、[Ctrl]+[Alt]+[-(マイナス)]キーを押せばよい。ちなみに行や列を挿入する場合は、[Ctrl]+[Alt]+[+(プラス)]キーが使える。
セルを選択した状態で[Ctrl]+[Alt]+[-(マイナス)]キーを押すと、メニューが表示されて、行を消すのか列を消すのかなどを問うメニューが表示されるため、状況に応じた操作が可能となる。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.