AIを使うかどうかだけではなく、どの程度使いこなせるかも問われる中、活用スキルの差は業務効率だけではなく、仕事やキャリアにも影響し始めているという。何が起きているのか。ITエンジニア572人の調査から探る。
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IT人材サービスを手掛けるレバテックは2026年7月13日、ITエンジニア572人を対象に実施した「ITエンジニアのAI活用に関する実態調査」の結果を発表した。AIの活用能力の差が、業務評価や年収、キャリアなど目に見える処遇の違いにつながる「AI格差」の実態が明らかになった。
職場でAI活用スキルによるAI格差を感じるかどうかを尋ねると「そう感じる」が21.7%、「ややそう感じる」が37.6%を占めた。これらを合わせると59.3%のITエンジニアが、AI格差を感じると回答した。年代別に見ると、20代では「そう感じる」と「ややそう感じる」の合計が67.4%に達した。30代は52.1%、40代は60.0%、50代は57.4%で、20代が最も高かった。
AI活用スキルの差は、職場での役割にも影響し始めている。具体的にどのような違いが生じているのか。
調査では、AI格差が見られる点として「担当できる業務範囲の差(上流工程・意思決定への関与など)」が51.3%で最多となった(図1)。これに「成果の評価・昇進スピードの差」(39.5%)、「アサインされる業務レベルの差」(32.4%)が続いた。
レバテックはこの結果について、AI活用スキルの差が及ぼす影響は、単なる作業効率にとどまらなくなっていると指摘。上流工程への参画やプロジェクト内での裁量権、社内での評価や昇進にまで、AI活用スキルが影響を与え始めているとみる。
今後、AIを使いこなせるエンジニアと、そうではないエンジニアの間で年収格差は拡大すると思うかどうかを尋ねたところ、「拡大すると思う」が29.5%、「やや拡大すると思う」が35.5%となった。合わせて65.0%のエンジニアが、年収格差は「拡大する」と予想したことになる。特に20代では「拡大する」と回答した割合が71.5%を占め、他の年代と比較しても、AI活用スキルが将来の報酬を左右するという意識が強いことが分かった(図2)。
レバテックのデータでは、AI関連求人は2025年12月時点で、2024年12月と比べて166.2%増加した。同社では求人名や仕事内容、要求スキルのいずれかに、「Copilot」「GPT」「プロンプトエンジニア」「生成AI」「大規模言語モデル」「LLM」のいずれかの語句を含む求人を、AI関連求人として定義している。
生成AIやAIエージェントなどの技術理解に加えて、それらを活用して業務改善や新たな事業価値の創出につなげられる人材の需要が急速に高まっているとレバテックは説明。AI活用スキルは今後、エンジニアの市場価値を左右する重要な要素の一つになると指摘する。
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