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LinuxのCUIとGUI、デスクトップ環境を理解しよう“応用力”をつけるためのLinux再入門(3)(3/3 ページ)

今回は、Linuxの「インタフェース」に注目します。インタフェースとはLinuxを“どのように見せて、どのように操作するか”を決める部分です。Linuxでは、WindowsやOS Xでおなじみのグラフィカルなスタイルと、コマンドをキーボードで入力するスタイルの両方を利用できます。

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どのデスクトップを選べばよいの?

 Linuxにおけるデスクトップの違いは、単に色や壁紙の違い、あるいは設定の違いだけではありません。インストールするソフトウェアそのものも異なることに注意しましょう。ディストリビューションによって採用しているデスクトップ環境が異なるので、ウィンドウの見た目や操作性が気になるという方は、デスクトップを中心にディストリビューションを選ぶとよいでしょう。

 もちろん、デスクトップ環境は好みに応じて変更できますが、最初はデフォルトでインストールされるものをそのまま使う方が簡単で、トラブルも少なくて済みます。

 例えば、Ubuntuから派生したディストリビューションである「Linux Mint」には、MATE版/Cinnamon版/KDE版/Xfce版があります(画面7)。また、同じデスクトップ環境でも、設定によってイメージがかなり異なるかもしれません(画面8)。

画面7
画面7 Cinnamon環境の例(Linux Mint 17.3 Cinnamon版)
画面8
画面8 異なる設定でインストールされているGNOMEの例(Vine Linux 6.3)

 特にこだわりがない場合や、サーバ機能を中心に利用するのでデスクトップ環境は重視しないという場合は、使いたいディストリビューションで採用されているデスクトップ環境をそのまま使いましょう。また、参考にしている書籍やWebサイトがある場合は、そこで使われているディストリビューションに合わせるのがベストです。慣れていないうちは、解説やヘルプの画面が一致している方が分かりやすいでしょう。

 ある程度操作に慣れたら、別のデスクトップ環境をインストールしてみたり、異なるディストリビューションを試してみたりするのもよいでしょう(画面9)(※)。

画面9
画面9 前出の画面6のUbuntuに異なるデスクトップ環境(LXDE)をインストールして切り替えた例

【※】Linuxでは、ディストリビューションもデスクトップ環境も、さまざまな種類があります。ウィキペディアなどで一覧を見ると、ちょっと困ってしまうぐらいの量がリストアップされます。しかし、日本語化されていて、情報が入手しやすいディストリビューションとなると選択肢はかなり限られます。



 なお、本連載第2回で紹介した「VirtualBox」や「VMware Workstation Player」にはLinux版もあるので、Linux用のPCを使っているという方も、気軽に他のLinuxをインストールして試すことができます。「こんなに違うのか」と「そうは言ってもやっぱり同じだな」の両方を味わうことで、よりLinuxの理解が深まるかもしれません。興味がある方はぜひ試してみてください。

「“応用力”をつけるためのLinux再入門」バックナンバー

筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801N/PC-386MからのDOSユーザー。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。のち退社し、出産・子育てをしながらライターとして活動。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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