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オラクルのEngineered Systemsがクラウド時代に高い価値を持つ理由ハイパーコンバージドシステムとは、こんなに違う!

今日、さまざまなベンダーから「ハイパーコンバージドシステム」と銘打ったシステム基盤が提供されている。「どの製品も、ソフトウェアが事前インストールされているだけで中身は同じ」と誤解されてはいないだろうか。オラクルのEngineered Systemsは、ソフトウェアのために作られたクラウド時代のシステム基盤だ。“汎用用途”で使う他社製品とは全てが異なる。

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ソフトウェアのために作られた専用マシンが高い投資対効果をもたらす

 ハードウェアとソフトウェアを高度に融合した次世代システム基盤として世界中の企業で導入が進むオラクルのEngineered Systems。2009年にリリースされたデータベースマシン「Oracle Exadata」を皮切りに、現在ではアプリケーション実行基盤やビッグデータ活用基盤、バックアップマシンなど、さまざまな製品をラインアップに加えている。

 Engineered Systemsが企業に広く受け入れられたことから、今日ではベンダー各社がソフトウェアを事前インストールしたシステム基盤を「ハイパーコンバージドシステム」などとしてこぞって提供している。読者の中には、それらのシステム基盤とEngineered Systemsが大差ないものと誤解されている方がいるかもしれないが、両者の間には極めて大きな違いがある。

 その違いとは、「ハイパーコンバージドシステム」が単にハードウェアを事前構成してソフトウェアをインストールした“汎用用途”の域を出ないのに対して、Engineered Systemsはその上で実行するソフトウェアのために作られた“ソフトウェア特化”であることにより、高い投資対効果をもたらす点だ。

相互に最適化されたハードとソフトが協調動作し、高い性能と信頼性を実現

 それでは、両者の間にはシステム基盤としてどのような違いがあるのだろうか? 例えば近年、多くの企業が力を入れている統合システム基盤の構築を考えてみよう。

 統合システム基盤の構築では、サーバ仮想化技術やコンテナ技術を使い、ハードウェアやOSの一部を複数システムで共有することにより、リソースの有効活用を図るというアプローチがよく見られる。

 これにより、確かにハードウェアなどへの初期投資コスト(CAPEX)や運用管理コスト(OPEX)の一部を削減できるが、実は根本的な問題は解決されない。なぜなら、データベースやアプリケーションといったシステムの中核部分を除けば、依然として多くの構成要素(OSやソフトウェア)が重複稼働しており、リソース使用効率に無駄があるばかりか、運用管理の効率性も大きく改善しないからだ。稼働部分に無駄が多ければ、パフォーマンスに悪影響を与えるオーバーヘッドも大きくなる。

 これに対して、Engineered Systemsはデータベースやアプリケーションなどシステムの中核となる要素にフォーカスし、ハードウェアとソフトウェアの各構成要素を相互に最適化しながら設計/構築されたシステム基盤である。無駄な重複を省きながらハードウェアとソフトウェアが協調動作し、高いパフォーマンスと信頼性、拡張性、優れた運用管理性、堅牢なセキュリティを実現し、結果として高い投資対効果をもたらすのだ。

Engineered Systemsが企業に支持される理由

 実際にEngineered Systemsを導入した企業は、どのようなメリットを評価しているのだろうか。Oracle Exadataを例に紹介しよう。

 まず挙げられるのが高いパフォーマンスだ。Oracle ExadataはOracle Database専用のデータベースマシンだが、単に同データベースが事前インストールされているだけではない。例えば、ストレージサーバ側にデータ検索処理をオフロードし、絞り込んだデータだけをデータベースサーバ側に送り返す「Exadata Smart Scan」、列ベースのデータベース圧縮機能「Exadata Hybrid Columnar Compression」など独自の高速化機能を備えており、オンライン処理とバッチ処理のいずれも高いパフォーマンスで実行する。事実、導入した多くの企業から、「オンライン処理が圧倒的に速くなり、業務部門から喜ばれた」「夜間バッチ処理が数倍〜数十倍速くなった」といった声が寄せられている。

事前構成済みだから短期導入。ノンチューニングでハイパフォーマンス

 Oracle Exadataは、オラクルが事前に構成/最適化を済ませているため、システムインテグレーションの作業はほぼ不要であり、短期間で導入してチューニングなしで高いパフォーマンスを発揮する。実際に高い性能が要求されるミッションクリティカルシステムの基盤として導入した企業の中には、“チューニング要らず”であることを採用理由に挙げるところが少なくない。

 事前構成/最適化済みであることは、システムの安定性にも大きく寄与する他、運用性の向上でも大きな効果をもたらす。例えば、ファームウェアやソフトウェアを個別にアップグレードするのは手間のかかる作業だが、Oracle Exadataの場合はオラクルが事前に検証を済ませた統合パッチを適用するだけでよい。それにより、全てのファームウェア/ソフトウェアが一括更新され、ソフトウェア間の相性問題をユーザーが心配する必要もないのだ。

 さらに、オラクルがミッションクリティカルシステムのために策定した高可用アーキテクチャ「Oracle Maximum Availability Architecture」をベースに作られており、高い可用性を備えていることもポイントだ。

バックアップマシンやビッグデータ活用基盤も用意

 Oracle Database 12cで導入されたマルチテナント機能(Oracle Multitenant)による高い集約性と管理性を実現している他、データベースを中心にした多層防御のアプローチで柔軟なデータアクセスと高い機密性を両立し、高速な暗号化機構など堅牢なセキュリティを実現している点も、多くの支持を得ている特長の1つである。

 そして、Oracle Exadataをはじめ次に挙げるEngineered Systemsの各製品を単独で利用しても高い効果が得られるだけではなく、組み合わせて使うことでさらなる相乗効果を得られる点も大きな利点である。

  • Zero Data Loss Recovery Appliance:Oracle Exadata専用のバックアップマシン。無停止による差分バックアップを実現し、必要な場合は任意の時点の状態にデータベースの内容を戻すことができる
  • Oracle Exalogic:Java EEアプリケーションに最適化されたハイパフォーマンスなアプリケーション実行基盤
  • Oracle Big Data Appliance:HadoopとNoSQLに対応したビッグデータ活用基盤。独自技術のBig Data SQLにより、1つのSQLでOracle Databaseとビッグデータをまたいだ検索処理が行える
  • Oracle Database Appliance:Oracle Database専用の低価格データベースアプライアンス。高性能なデータベース基盤を簡単かつスピーディーに導入し、Oracle Exadataと同様に効率的に運用管理できる
  • Oracle Private Cloud Appliance:サーバ仮想化技術をベースにしたアプリケーション統合基盤

Engineered Systemsは、クラウド時代も通じて企業のIT資産を保護する

 以上の特長に加えて、Engineered Systemsが「ハイパーコンバージドシステム」と大きく異なる点がもう1つある。それは、クラウドとの高い親和性を備えている点だ。

 オラクルは、オンプレミスでもクラウドでも、自社の製品/サービスを同じテクノロジー/アーキテクチャによって提供している。そのため、企業がこれまでオンプレミスで蓄積してきたIT資産は、そのまま修正なしでパブリッククラウドに移行できるだけではなく、両者の間を自在に往き来させることができる。

 これはEngineered Systemsについても同様だ。Oracle Exadataを例にとれば、企業は自社のオンプレミス環境でプライベートクラウド基盤として利用できるだけではなく、オラクルのパブリッククラウドを通じてサービス(Oracle Database Exadata Cloud Service)として利用することもできる。また、「セキュリティ要件などからパブリッククラウドを使うのは難しいが、そのメリットは享受したい」という企業は、Oracle Exadataを企業のオンプレミス環境に設置しながらサービスとして使う「Oracle Cloud at Customer」を利用すればよい。

 こうしてクラウドとの連続性が保たれたテクノロジー/アーキテクチャにより、企業は過去および将来のIT投資をクラウド時代も通じて保護していくことができる。クラウドに移行するには過去の資産を捨てなければならない、あるいはクラウドに移行したらオンプレミスには戻れないようなソリューションとは、この点も決定的に異なる。

クラウドのイノベーションとメリットを今すぐその手に

 Engineered Systemsならば、クラウド上で起きるさまざまなイノベーションをいち早く取り込み、企業のIT資産を発展させていくのも容易となる。

 例えば、2017年10月に米国で開催されたオラクルの年次カンファレンス「Oracle OpenWorld 2017」では、Oracle Databaseの次期バージョンとして「Oracle Autonomous Database Cloud」が発表されたが、同製品の開発で鍵となる技術の1つが「機械学習」だ。

 Oracle Autonomous Database Cloudでは、データベースに格納された大量のログを、機械学習を用いて分析/活用することで、多くの作業工数を要し、人的ミスが発生しやすいデータベースのプロビジョニングやパッチ適用、チューニングといった運用管理作業を自動化、ひいてはデータベースの自律的な運用を目指す。それにより、運用管理コストの削減とシステムの無停止稼働を両立させようというのだ。

 このOracle Autonomous Database Cloudも、オンプレミス製品と同じサービスがパブリッククラウドでも提供される。そのシステム基盤となるのがOracle Exadataであり、同製品の最新版であるOracle Exadata X7でもシステム停止時間を最短化するための機能強化が図られている。新たにストレージソフトウェアの無停止アップグレード機能が搭載され、ストレージを停止させることなくアップグレード可能となったのだ。

 このように、Engineered Systemsならば、システムをオンプレミスで運用し続ける場合でも、あるいはパブリッククラウドへ移行する場合でも、さらにはOracle Cloud at Customerで両者の良いとこ取りをする場合でも、クラウドで起きるイノベーションを迅速に取り込みながら投資対効果の高い先進的なシステム環境を使い続けられる。

 「今はオンプレミスで使うが、いつかはクラウドをフルに活用したい」と考える企業が、今すぐにクラウドの最新テクノロジーも利用しながらIT資産を発展させていける──これこそ、クラウド時代のシステム基盤としてEngineered Systemsがもたらす最大の価値なのである。

photo オラクル データベース インサイダー記事一覧

提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月29日

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