Eclipse 3.7 Indigo公開、e4、Orion、そしてクラウドへユカイ、ツーカイ、カイハツ環境!(24)(1/3 ページ)

» 2011年07月05日 00時00分 公開
[岡本隆史,@IT]

「Indigo」それは、ニュートンが発見した色

 2011年6月22日、Eclipseの最新バージョンであるEclipse 3.7がリリースされました。Eclipse 3.5の「Gallileo」からは、Eclipseのリリースのネーミングは「G」「H」「I」とアルファベット順の単語で始まる名前が投票によって名付けられています。Eclipse 3.6「Helios」の次であるEclipse 3.7は「H」の次の「I」で始まる「Indigo」と名付けられました。

 天才物理学者であるアイザック・ニュートンがプリズムにより光を7色に分解できることを発見したときに、紫の内側の色をIndigo(藍色)と名付けたことと、藍色がEclipseのカラーにマッチしている、響きがいいということからIndigoが提案され、投票により採用されました。

図1 IndigoのWebページ 図1 IndigoのWebページ

 Indigoは新しいバージョンのEclipseといっても、Eclipse本体はすでに成熟の域に達しており、目を引くような機能追加はなくなってきています。それでも、HudsonJenkinsのサポートの追加、GUIアプリケーションやGWTによるWebアプリケーションをWYSIWYGで開発するWindowBuilderの提供、Mavenのサポートなどの機能追加がなされています。

 また、最近広く使われてるようになった分散バージョン管理システムGitを扱うEGitもバージョン1.0となり機能・安定性の面で十分実践投入できるようになってきています。

 本稿では、Indigoの目に付く新機能の紹介とEclipseの最近の周辺事情について紹介します。

 なお本稿では、Eclipse Java EEパッケージにBabelプロジェクトで開発されている日本語言語パックをインストールした状態で紹介しています。言語パックについては、Babelのサイトをご覧ください。今回は、言語パックを利用して日本語化しましたが、従来通りPleiadesも利用できます(Pleiadesの方が日本語化されるメッセージは多そうです)。

Hudson/Jenkinsのサポート

 最近オラクルは、CIツールのHudsonプロジェクトについて、Eclipse Foundationへの移行を提案しました。Eclipseでタスク管理を行うMylynプラグインでも、3.7からHudson/Jenkinsのビルドを扱う「Hudson Connector」が提供されるようになりました(図2、図3)。

図2 Hudsonコネクタ 図2 Hudsonコネクタ
図3 Hudson/Jenkinsのタスクリポジトリの作成 図3 Hudson/Jenkinsのタスクリポジトリの作成

 作成したHudson/JenkinsのタスクリポジトリでHudson/Jenkinsのジョブを管理できるようになります。ジョブを実行(Run Build)したり、Hudson/Jenkinsのジョブのページを見る(Plan)こともできます(図4)。

図4 ビルドビューによるジョブの表示 図4 ビルドビューによるジョブの表示

 また、ビルドの詳細な結果もEclipseから確認できます(図5)。

図5 ジョブの詳細 図5 ジョブの詳細

 ソースコードをEclipseへ取り込んでいれば、Hudson/Jenkins上で失敗したテスト結果をクリックするだけで、そのテストケースを調べることもできます。

 Hudson/Jenkinsについて詳しく知りたい方は連載第21回の「「Hudson」改め「Jenkins」で始めるCI入門」を参照してください。

サイトからドラッグ&ドロップでプラグイン追加

 Eclipseプラグインの検索とインストールができる「Eclipse Marketplace」から、プラグインをEclipseのツールバーにドラッグ&ドロップするだけで、プラグインがインストールできるようになりました。


 簡単にプラグインのインストールができるようになったので、どんどんプラグインをインストールしたくなります。

図6 Eclipse Marketplaceからのドラッグ&ドロップのインストール 図6 Eclipse Marketplaceからのドラッグ&ドロップのインストール

 ドラッグ&ドロップによるインストールは、下記のドラッグ&ドロップ専用のページから行います。


 次ページでは、さらにEclipse 3.7の便利機能を紹介します。

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