初心者にとって、iptablesは設定が最も困難な機能の1つである。そこで、学習の第1歩としてテンプレートを自分の環境に合わせて修正することから始めよう。(編集部)
インターネットに接続したLinuxサーバにパケットフィルタを適用するのはもはや常識です。社内のセキュリティ規定にも、「Linuxサーバではiptablesを適切に設定すること」などと明記されていることも珍しくありません。ネットワークに対する知識の有無にかかわらず、Linuxでサーバを立てる際にはiptablesの設定は避けて通れません。
しかしiptablesなどのパケットフィルタツールを理解するには、ネットワークについての深い知識、しかもパケットレベルのミクロな知識が必要になります。本連載では、そのような理屈は二の次とし、「とにかくiptablesを使いたい」という方のためにパターン別設定例を提供します。とはいうものの、理屈を無視するわけにはいきません。本連載と併せて以下の記事を参照すると、知識をより深めることができるでしょう。
もちろん、本連載でも必要に応じてできるだけ解説を加えていきます。
iptablesの設定には、いくつか方法があります。本連載ではLinuxディストリビューションごとの癖に左右されにくい、「シェルスクリプトを使用する方法」を採用しました。設定の適用は、以下のサイクルで行います。シェルスクリプトを使用するたびに、iptablesをリセットするのを忘れないようにしましょう。
また、シェルスクリプトの実行は、コンソールを使用しましょう。ネットワークを介したリモート作業(例えばssh接続など)では、設定に失敗した場合に作業が一切行えなくなる危険性があるためです。
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