プロダクト・レビュー

さまざまな新技術が注ぎ込まれたミッドレンジIAサーバ 「eserver xSeries 360」(2)

デジタルアドバンテージ 島田広道
2002/03/14

比較的整然としたケース内部

 ケース上部のカバーを取り外すと、内部構造をほぼ一望できる。

機能ブロックごとにすっきりと分割されているケース内部
内蔵パーツが多いわりには、意外にケース内部は整然としている印象を受ける。各ブロックを区切るように空冷ファン(黒い直方体の物体)と各種基板が実装されている。真ん中からフロントパネル側に電源ユニットとドライブが、リアパネル側にはマザーボードと拡張スロット、メモリなどのデバイスがある。
 
簡単に着脱可能な空冷ファン
合計6個の内蔵空冷ファンは、このようにワンタッチで取り外せる仕組みになっている。また故障の有無は、各ファンに組み込まれたインジケータLED(赤い矢印の先)で判別できる。ファンの風速は可変で、内部の温度に合わせて強弱がコントロールされる。そのため発熱量の少ないアイドル状態では、ファンの数が多いわりに意外と静かだった。
 
ワンタッチで取り外せるマザーボードのブロック
電源ユニットとドライブ・ベイの間にあるレバーを操作してロックを外すと、このようにマザーボードのブロックが丸ごと抜き出せる。以下ではのブロックごとに紹介していく。
  プロセッサとチップセット。メモリの下にチップセットがもう1つ隠れている
  メイン・メモリ。ドータ・カードを使って実装されている
  拡張スロット。スロットの右側にあるのは、SCSIコントローラなどのI/O関連チップ

最大4基のIntel Xeon MPプロセッサとそれに対応するXA-32チップセット

 次は、本機の中核といえる、プロセッサとチップセットに注目してみよう。

標準で2基、最大4基のIntel Xeon MPを搭載可能
銀色に光っているのはヒートシンクで、その下に、3次キャッシュ512KbytesのIntel Xeon MP-1.5GHzが装着されている。このように標準では2基のプロセッサが装備されており、2つのソケットが増設用に空いている。
プロセッサを冷却するのは巨大なヒートシンク
プロセッサを冷却するためのヒートシンクは、真ん中に銅製の円柱があり、そこに多数のフィンが組み付けられている。そのサイズは高さ約100mmと大きく、Intel Xeon MPの発熱量の大きさを暗示しているようだ。ヒートシンクに空冷ファンが組み付けられた、いわゆるCPUクーラーではないが、プロセッサの両側にある空冷ファン4基がヒートシンクからの排熱をサポートする(風は写真で左から右に向かって流れる)。
 
Intel Xeon MP対応の603ピン・ソケット
内蔵キャッシュ・メモリ容量が768Kbytes以上、総トランジスタ数が1億個を超えるプロセッサを装着するわりには、意外に小さなソケットだ。ソケット表面に貼られた茶色い物体は、未使用時にホコリなどが端子の穴に入らないようにするカバーである。
  VRM(Voltage Regulator Module)ソケット。VRMとは、特定のパーツ(ここではプロセッサ)に電力を供給するための電源供給モジュールのこと。このソケットはプロセッサごとに1本ずつ用意されており、プロセッサと一緒にVRMも装着する必要がある
  VRMの故障を表すインジケータLED。故障したVRMを交換する場合、このLEDの点灯を確認することで、どれが故障したVRMなのかを判別できる
  プロセッサの故障を表示するインジケータLED
  ヒートシンクを固定するための金具。大きなヒートシンクを支えるため、丈夫に作り込まれていた
 
ヒートシンクで覆われた2チップ構成のチップセット
銀色のヒートシンクの下には、IBMが開発したIA-32プロセッサ向けチップセット「XA-32」が実装されている。これはメモリなどのコントローラ・チップとPCI-Xバス・コントローラ・チップという2チップからなる(赤い線で囲った部分)。本機に使われている新技術の多くは、このチップセットで実現されており、ある意味プロセッサ以上に重要な中核パーツである。

 なおXA-32チップセットのファミリには、4次キャッシュのコントローラや増設メモリのコントローラを追加した「32bit拡張型」も存在する。本機では、これらのコントローラは装備されていないが、上位機種のeserver xSeries 440には搭載されているようだ(eserver xSeries 440の製品情報ページ)。

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  関連リンク 
eserver xSeries 360の製品情報ページ
eserver xSeries 440の製品情報ページ
 
 

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    さまざまな新技術が注ぎ込まれたミッドレンジIAサーバ「eserver xSeries 360」(3)
    さまざまな新技術が注ぎ込まれたミッドレンジIAサーバ「eserver xSeries 360」(4)
    さまざまな新技術が注ぎ込まれたミッドレンジIAサーバ「eserver xSeries 360」(5)
 
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