プロダクト・レビュー

さまざまな新技術が注ぎ込まれたミッドレンジIAサーバ 「eserver xSeries 360」(4)

デジタルアドバンテージ 島田広道
2002/03/14

最大6枚のPCI-Xカードを装着可能な拡張スロット

 XA-32チップセットの機能により、本機は64bit/66MHz PCIのみならず、PCIの上位規格であるPCI-Xにも対応する。PCI-Xカードは最大6枚まで本体ケースに内蔵できるほか、オプションのリモート拡張ユニットを接続すれば、さらに多くの拡張カードを利用できる。また、PCI/PCI-Xカードのホットプラグホットスワップもサポートしている。

最大転送レートが1Gbytes/sに達するPCI-X対応の拡張スロット
本機は7本の拡張スロットを備えるが、そのうち写真で一番上のスロットはリモート管理用カード専用で、その下の6本がPCI-Xスロットである。これらは2系統のPCI-Xバス()にそれぞれ接続されており、並列に動作する。の違いは最大バス・クロック周波数、すなわち最大転送レートであり、拡張カードの速度に合わせて使い分けられる。
  最大133MHzのバス・クロックに対応するPCI-Xスロット(最大転送レートは1Gbytes/s)。のスロットより高速だ。133MHz動作時はPCI-Xカード1枚だけしか装着できないが、100MHz動作時は2枚まで装着可能である
  最大66MHzのバス・クロックに対応するPCI-Xスロット(最大転送レートは266Mbytes/s)。PCI-Xカードや33MHz PCIカードなら4枚まで、66MHz PCIカードは2枚まで装着可能
 


拡張カードのホットプラグを実現させるための仕組み
本機のPCI-Xスロットはすべてホットプラグに対応しており、そのための仕組みも実装されている。
  拡張カードを固定するラッチ(留め具)。オレンジ色の部分をケース後方に向けて引くと、このラッチがバネで跳ねあがり、装着されていた拡張カードの留め具が外れて物理的に取り外せるようになる。同時に、マザーボードに対して拡張カードを取り外したり取り付けたりする操作が始まったことが電気信号で伝わる。
  各スロットのラッチの状態を電気信号でマザーボードに伝えるためのケーブル。この情報はホットプラグPCI/PCI-Xのデバイス・ドライバによって読み出され、カードを安全にシャットダウンして取り外したり、逆に取り付け後に起動したりできるよう、ソフトウェア側からサポートする
  各スロットの状態を表すインジケータLED。スロットごとに2つのLEDが設置されており、写真で下側のLEDがスロットの電源の状態(点灯なら通電中)を、上側のLEDが拡張スロット/カードの故障状況(点灯なら故障)を、それぞれ表す
  マザーボード上にあるのLEDの光は、拡張カード側面のガイドに組み込まれた透明なプラスチックによってその上部まで誘導されるため、拡張カードで隠れてしまうことはない
 
PCI/PCI-Xスロットの増設に役立つRXE拡張ポート
右の幅広のコネクタがRXE拡張ポートである(左は管理用ポート)。これを介して最大12本のPCI/PCI-Xスロットを装備可能なRXE-100リモート拡張ユニット(製品情報ページ)を接続することにより、大幅に拡張性を高められる。これはXA-32チップセットに内蔵されているリモートI/Oと呼ばれる高速な外部インターフェイスによって実現される。
標準装備のリモート管理用カード
このカードにより、本機をシリアルまたはLAN経由でリモート環境から管理できる。機能としては、本機の稼働状態の監視・制御はもちろん、OSとは独立したイベントログやグラフィカルなリモート・コンソール、電源の制御、Windows 2000/NTにおけるクリティカル・エラー(いわゆるブルー画面)の情報取得などがある。
 
eserver xSeries 360におけるIntel Xeon MPのHyper-Threadingテクノロジ機能

 Intel Xeon MPの大きな特徴の1つは、Hyper-Threadingテクノロジのサポートだ(Hyper-Threadingテクノロジの詳細は「頭脳放談:第16回 x86を延命させる「Hyper-Threading Technology」、その魅惑の技術」を参照)。試用機では、以下の画面のようにHyper-Threadingテクノロジが有効になっていた。また、Windows 2000 Serverをインストールしたところ、プロセッサ数は4基と認識された。ただBIOSセットアップの設定項目には、Hyper-Threadingテクノロジを無効にする項目はなく、常に有効の状態となるようだ。インテルによれば、サーバにおいてHyper-Threadingテクノロジを有効にすることによる弊害はないという。つまり、サーバではHyper-Threadingテクノロジを有効にすることによって、無効時より最大30%の性能向上が見込まれるわけだ。

eserver xSeries 360におけるBIOSでのHyper-Threadingの扱い
これは起動時のBIOSのPOSTによる初期表示。赤線で囲った部分を見ると分かるように、この段階でHyper-Threadingテクノロジが有効になっている。
 
eserver xSeries 360におけるWindows 2000でのHyper-Threadingの扱い
これはWindows 2000 Serverにおけるタスク・マネージャのパフォーマンス表示。赤線で囲った部分を見ると、プロセッサの使用率表示枠が4つあり、OSから認識されているプロセッサ数が4基であることを表している。これはHyper-Threadingテクノロジにより、実際のプロセッサ数(2基)に対して2倍の数の(論理的な)プロセッサがOSから認識されたからだ。
 
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  関連リンク 
eserver xSeries 360の製品情報ページ
RXE-100リモート拡張ユニットの製品情報ページ
 


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