Windows Live IDの取得などのために、フリー・メールのHotmailサービスを利用することある。Hotmailは本来Webブラウザ経由で利用するメールであるが、現在ではPOP3/SMTPプロトコルでも利用できるようになっている。メール・クライアントから利用する場合は、通信設定でSSLやユーザー認証を有効にする。
対象サービス:Hotmail
MSN(マイクロソフト・ネットワーク)で提供されているHotmailサービス(Windows Live Hotmail)は無料で利用できるメール・サービスであり、簡単なサインアップ作業だけで利用できる。
HotmailはWebメールの一種であり、通常はWebブラウザ経由で利用する(アカウントの種類によっては、Outlook Expressの持つWebDAVアクセス機能を使ってもアクセスできる)。一般的なメール・サーバは、POP3やSMTPといったプロトコルでアクセスすることが多いが、これまでHotmailでは利用できなかった。
だが2009年1月中旬、HotmailのサーバでもPOP3やSMTPといった、一般的なプロトコルがサポートされ、利用できるようになった(次のサイト参照)。本TIPSではこの方法についてまとめておく。
HotmailサーバへPOP3やSMTPプロトコルで接続する場合は、SSL接続が必要となる。具体的には次のようなサーバ情報を、メール・クライアントのアカウント情報欄へ入力していただきたい。
項目 | 内容 |
---|---|
対象Hotmailアカウント・ドメイン | @hotmail.comもしくは@hotmail.co.jpなど |
POP3サーバ | pop3.live.com(ポート995番) |
POP SSL | 必要 |
ユーザー名 | 〜@hotmail.com〜もしくは〜@hotmail.co.jp |
パスワード | <Hotmailのパスワード> |
SMTPサーバ | smtp.live.com(ポート25番) |
SMTP認証 | 必要 |
TLS/SSL | 必要 |
Hotmailサーバへの接続仕様 Hotmailで取得できるメールのドメインにはいくつか種類があるが、POP3/SMTPサーバは同じものを利用する。SSL暗号化やSMTP認証などを有効にする必要がある。 |
日本国内から取得できるHotmailアカウントの電子メール・アドレスは、現在では「〜@hotmail.co.jp」というドメインが割り当てられているが、当初は「〜@hotmail.com」というドメインも割り当てられていた。これ以外にも、各国別に異なるドメインのHotmailアカウントが存在するが、いずれのアカウントであっても、上記のように、同じPOP3/SMTPメール・サーバを指定すればよい。
HotmailをPOP3/SMTP対応のメール・クライアントで利用するには、上の表の情報をそのまま入力すればよいのだが、SSLや認証関連でいくらか注意が必要である。メール・クライアントにおける認証や暗号化については以下のTIPS記事などを参照していただきたい。
以下では、Windows XPのOutlook Expressにおける、Hotmail用アカウントの設定画面の例を示しておく。これ以外のメール・クライアントについては、これを参考に同様に設定するか、上記のTIPSを参照していただきたい。
Hotmailに接続するためには、まずHotmail用のメール・アカウント情報を追加作成する。Outlook Expressの[ツール]−[アカウント]で[インターネット アカウント]のダイアログを表示させ、右側にあるボタンで[追加]−[メール]を選択する。するとアカウント作成用のウィザードが表示されるので、「名前(表示名)」「インターネット電子メール アドレス」「受信メール サーバ」「送信メール サーバ」「アカウント名」「パスワード」を順次指定して、まずHotmail用のアカウントを作成する。
次に、いま作成したアカウントの[プロパティ]画面を表示させ、以下のように各タブの設定を変更、確認する。
以上で設定は完了しているはずである。Outlook Expressからメールを送受信したり、Webブラウザ経由でも送受信したりして、相互にメールが読み書きできるか、外部のドメインと送受信できるかなどを確認する。
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