前回の記事「初めてJavaでXML文書を操作してみる」では、DOMで用意されている各種のAPIについて基本的なところを確認してみました。今回は、実際にそれらの機能を用いたサンプルプログラムに挑戦しましょう。
題材として、各種プログラムの設定ファイルへの応用を取り上げます。Javaのプログラムで設定ファイルといえば、リスト1に示すような形式のものが一般的でしょう。この形式ならjava.util.Propertiesで手軽に読み書きできるため、皆さんも利用された経験がおありかと思います。
security.provider.1=sun.security.provider.Sun security.provider.2=com.sun.rsajca.Provider …… policy.url.1=file:${java.home}/lib/security/java.policy policy.url.2=file:${user.home}/.java.policy ……
最近ではこのプロパティファイルの代わりに、XML形式を設定ファイルの形式として採用しているプログラムが増えてきています。また、JSPやサーブレットを用いたWebアプリケーションを構築されている方ならば、web.xmlという設定ファイルのことをご存じでしょう。これもXMLを用いた設定ファイルの一例になります。
このようにXML文書を設定ファイルとして用いる利点としては、以下の2点が挙げられるでしょう。
もちろんXML文書を設定ファイルにした場合、XMLパーサをプログラムと一緒に配布しなくてはならないという手間は存在します。しかし、J2EE 1.3では、JAXPが標準のコンポーネントの1つとして含まれるようになりました。XMLパーサをわざわざ準備しなくてもすぐにXMLを利用できる環境になるわけですから、XMLを設定ファイルとして使う局面はこれから増えていくことでしょう。
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