lombozプラグインでEJB開発を簡素化Eclipse徹底活用(4)(3/3 ページ)

» 2003年08月12日 00時00分 公開
[金子崇之, 岡本隆史NTTデータ]
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EJBクライアントの作成

 EJBの動作確認を行うために、Lombozの機能を使用してEJBクライアントを作成してみましょう。

クライアントプロジェクトの作成

 EJBクライアント用のライブラリが多数追加されますので、新規にプロジェクトを作成します。

 「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」→「Java」→「Javaプロジェクト」を選択し、表示されるダイアログで「プロジェクト名」を入力します。今回は「clientPrj」としました。

 「次へ」をクリックし、「ソース」タブで「ソース・フォルダ」「デフォルト出力フォルダ」を設定します。今回は「clientPrj/src」「clientPrj/bin」としました。

 j2eePrj内のクラスを参照可能とするため、「プロジェクト」タブで、「j2eePrj」にチェックを付けます。「終了」をクリックすると、プロジェクトが生成されます。

クライアントクラスの生成

 クライアントプロジェクトを選択し、「ファイル」→「新規」→「Lomboz EJB Test Client Wizard」を選択します。表示されるダイアログで、以下のように設定します。

ソース・フォルダ ソースの格納場所
パッケージ クライアントクラスのパッケージ名
名前 クライアントクラス名
スーパークラス クライアントクラスが継承すべき親クラス名
Ejb Home テスト対象のEJBホーム名
Ejb Interface テスト対象のEJBインターフェイス名
Target Server ターゲットとするアプリケーションサーバ

 今回は以下のように指定しました。

ソース・フォルダ clientPrj/src
パッケージ mltest
名前 MLAdminTest
スーパークラス java.lang.Object
Ejb Home ml.MLAdminHome
Ejb Interface ml.MLAdmin
Target Server JBOSS 3.0

 「終了」をクリックすると、クライアントクラスの生成と、必要なライブラリの追加が行われます。

生成されたクラスとライブラリ 生成されたクラスとライブラリ

JUnitの使用

EJBクライアント作成時にスーパークラスをJUnitのTestCaseとすることで、EclipseのJUnit連携機能を活用することも可能です。その場合、プロジェクトのライブラリにECLIPSE_HOME/plugins/org.junit_3.8.1/junit.jarを追加してからクライアントを生成してください。


クライアントクラスの修正

 生成されたクライアントクラスでは、EJBのリモートインターフェイスを取得するところまでのコードが含まれています。テストしたいビジネスメソッドを呼ぶように修正します。

try {
  ml.MLAdmin myBean = getHome().create();
 
 
  //--------------------------------------
  //This is the place you make your calls.
  //System.out.println(myBean.callYourMethod());
 
  System.out.println(myBean.getName("taro@nttdata.co.jp"));
 
} catch (RemoteException e) {
  ...

EJBの動作確認

 「mlEJB」フォルダを右クリック→「Lomboz J2EE...」→「Debug Server」を選択すると、Eclipse上でJBossを動作させることができます。

 コンソールビュー上に標準出力が表示され、動作状況を確認できます。

20:34:52,324 INFO [Server] JBoss (MX MicroKernel) [3.0.8 (CVSTag=JBoss_3_0_8 Date=200306050849)] Started in 0m:25s:367ms

のように表示されれば、JBossが起動しました。続いて、クライアントからアクセスし、動作確認をしてみましょう。

 作成したMLAdminClient.javaを選択し、「実行」→「次を実行」→「Java アプリケーション」を選択すると、クライアントのコンソールビュー上に標準出力として実行結果が表示されます。

taro

 EJBファイルに対してブレークポイントを設定しておけば、ステップ実行なども可能です。

おわりに

 今回はLombozプラグインを使用したStateless Session Beanの作成とデプロイ、テストクライアントを使用した接続確認を行いました。XDoclet単体でもEJBを効率的に開発することはできますが、LombozではXDocletをラップした環境を提供してくれるため、メニュー処理により、より簡単にEJBを開発することができます。

 次回はデータベースへのアクセスを行うEntity Beanの作成について解説します。

筆者プロフィール

金子 崇之(かねこ たかゆき)

現在、株式会社NTTデータ ビジネス開発事業本部に所属。技術支援グループとして、J2EEをベースにしたWebシステム開発プロジェクトを対象に、技術サポートを行っている。特に、性能・信頼性といった方式技術を中心に活動中。


筆者プロフィール

岡本 隆史(おかもと たかし)

NTTデータ 技術開発本部 所属。Debian GNU/Linuxの優れたメンテナンス性と他のディストリビューションを圧倒するパッケージ数に引かれDebianを使い始めたのをきっかけに、Debian プロジェクトの開発者となりJavaサポートの強化を行う。『Jakartaプロジェクト徹底攻略』(技術評論社)、『WEB+DB PRESS』(技術評論社)、『Java World』(IDGジャパン)、『JAVA Developer』(ソフトバンクパブリッシング)などで執筆活動を行っている。



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