ここからは、Exchange Server上にメールボックスを作成し、メールの送受信を行うための設定手順を説明する。前述したように、この作業はActive Directoryのユーザー管理ツールである「Active Directoryユーザーとコンピュータ」から行う。
■既存のActive Directoryユーザーに対してメールボックスを作成する方法
まずは、既存のActive Directoryユーザーに対してメールボックスを作成する手順を説明する。これには「Exchangeタスク・ウィザード」を利用する。このウィザードを起動するには、「Active Directoryユーザーとコンピュータ」ツールでメールボックスを作成したいユーザーを右クリックし、[Exchangeタスク]をクリックする。
メールボックスの作成後、Active Directoryユーザーのプロパティを開くと、次のようにExchange Serverに関連する4つのタブが追加され、エイリアス(別名)の変更や配信の制限(メッセージの最大サイズや受信拒否設定)、格納域の制限(メールボックスのサイズ制限や削除済みアイテムの保存期間など)、Outlook Web Access/Outlook Mobile Accessを無効にするかどうかなどを設定できる。
■複数のユーザーのメールボックスをまとめて作成する方法
複数のユーザーのメールボックスをまとめて作成するには、「Ctrl」キーを押しながらメールボックスを作成したいユーザーを選択し、右クリックして[Exchangeタスク]をクリックする。すると、Exchangeタスク・ウィザードが起動され、メールボックスをまとめて作成できるようになる。
■Active Directoryユーザーの作成時にメールボックスを作成する方法
メールボックスは、Active Directoryのユーザーを新しく作成するときに同時に作成することもできる。
メールボックスは、Exchange Serverの「ストレージ グループ」内の「メールボックス ストア」と呼ばれるデータベース内に作成される。これはシステム・マネージャから確認できる。
また、メールボックス・ストアのプロパティを参照すると、その実体となるファイル名を確認することができる。
不要になったメールボックスを削除したい場合は、「Active Directoryユーザーとコンピュータ」または「システム・マネージャ」からExchangeタスク・ウィザードを起動し、「実行可能なタスク」で[メールボックスの削除]を選択する。
ウィザードを実行しただけでは、メールボックスは完全には削除されない。デフォルトで30日間は、メールボックスが再利用可能な状態として保持され、メールボックスを右クリックして[再接続]をクリックすれば再利用できる。これを待たずにすぐに削除したい場合は、次のように[クリーンアップ エージェントの実行]を実行する。
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