FacesIDEはStrutsIDEと同じくProject Amaterasで開発されているオープンソースのJSF(JavaServer Faces)開発用のプラグインです。オープンソースのJSFプラグインとしては世界初のツールであり、画面遷移のビジュアル編集、JSPエディタでのマネージド・ビーン補完機能やバリデーション機能など、JSF開発を強力にサポートします。JSFの詳細については「JavaServer Facesを理解する」(Java Solution)を参照ください。
■特長
・JSFサポートの追加ウィザード
既存のJavaプロジェクトに対してウィザード形式でJSFのJARファイルや設定ファイルのひな型を生成できます。
・faces-config.xmlのグラフィカル編集
画面遷移やマネージド・ビーンの設定をビジュアルに編集することができます。また、faces-config.xmlの内容に問題がある場合はエラーとして表示されます。
・JSPエディタ
FacesIDEのJSP補完機能は非常に充実しており、HTMLタグやカスタムタグの補完に加えて、マネージド・ビーンの補完やバリデーションも可能となっています。
■入手方法
まず、FacesIDEの動作にはGEF(Graphical Edtiting Framework)が必要です。インストールしていない場合はあらかじめEclipse Projectsのサイト(http://www.eclipse.org/gef/)からGEF-runtime-3.0.1.zipをダウンロードして、インストールしてください。
次にProject Amaterasのダウンロードエリア(https://sourceforge.jp/projects/amateras/files/)から以下の2つのファイルをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを解凍し、Eclipseのインストールディレクトリにコピーします。なお、FacesIDEはアプリケーションサーバとの連携機能は備えていないため、別途Sysdeo Tomcatプラグインなどのプラグインをインストールしておくことをお勧めします。
StrutsIDE同様に、FacesIDEの動作はEclipse 3.0系でのみ保証されます。
■使い方
・プロジェクトの作成
基本的な利用法はStrutsIDEと同様です。まず、Sysdeo TomcatプラグインでTomcatプロジェクトを作成したのち、[ファイル]→[新規]→[その他]から[JSF]→[JSFサポートの追加]を選択することで[JSFサポートの追加ウィザード]が起動します。このウィザードでTomcatプロジェクトに対してJSF用のJARファイル(Apache MyFacesのもの)と設定ファイルのひな型が生成されます。
・faces-config.xmlの作成
WEB-INF配下に生成されたfaces-config.xmlをダブルクリックするとfaces-config.xmlエディタが起動します。[フロー]タブでは画面遷移のビジュアル編集を行うことができます。
[マネージド・ビーン]タブではマネージド・ビーンの追加を行うことができます。また、[ソース]タブではXMLを直接編集することができます。
・JSPエディタ
JSPエディタでは[CTRL]+[SPACE]でHTMLタグ、カスタムタグなどに加えてマネージド・ビーンの補完が可能です。マネージド・ビーンの記述に誤りがある場合にはエラーとして表示されます。また、マネージド・ビーン部分で[CTRL]+クリックするとJavaソースコードにジャンプすることができます。もちろんStrutsIDEの場合と同様、パレットからのタグ入力やHTMLのプレビューも可能です。
現在開発中の最新版ではJSPファイルに対するバリデーションの強化、MyFacesコンポーネントのプレビューといった機能の実装が進められています。
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