前述したように、Eclipse 3.1に対応するNLSパッケージはまだ出ていません。ただし、有志により、3.0のときのリソースを使った日本語化が行われていますので、これを使い日本語化してみましょう。
なお、3.0系のときの日本語リソースに存在しないものは日本語化されませんが、差分を埋める作業自体は進んでいます。「Eclipse 3.1日本語ファイル」は、EclipseWikiで公開されています。
まず、3.0用のLanguage Packをeclipse.org(Language Pack:3.0.x) から入手します。「NLpack-eclipse-SDK-3.0.x-win32.zip」をダウンロードしたら、ここから「31I18Nwith30NLS.zip」をダウンロードします。
「31I18Nwith30NLS.zip」を展開してできたフォルダ「31I18Nwith30NLS」に移動し、コマンドプロンプトから以下のように実行します。なお、作業時の注意点として、先に起動したEclipseをいったん終了してからコマンドを実行する、ということが挙げられます。
set ANT_HOME=C:\eclipse\plugins\org.apache.ant_1.6.5
(環境変数を設定) |
eclipseをインストールしたフォルダと、Language Packのあるフォルダを指定すると、eclipseに付属のantを利用して日本語リソースの置き換えをしてくれます(*1、*2)。「BUILD SUCCESSFUL」が表示されたら、「-clean」オプションを付けて、eclipseを起動します。
ここまでの作業で、eclipseは以下のように日本語化されました。メニューバーを含む大部分が日本語で表示されるようになります。
注釈
*1:デフォルトでは、xmlファイルと同じフォルダに、3.0用のLanguage Packがある設定になっています。
*2:すでにApache Antがインストールされている環境の場合は、
ant -buildfile 31I18NWith30NLS.xml |
を実行すれば同じ動作となります。
ここで、Eclipse 3.1を利用するにあたって導入しておきたいプラグインを紹介しましょう。
このプラグインは、EclipseでJavaのプロパティファイルを編集するためのプラグインです。最新のバージョンは、1.1.0となります。
・http://www.javable.jp/tools/propeditor/
表形式で編集でき、Unicodeマッピングの細かい指定も可能です。以下の画面では、「日本語化にチャレンジ」で紹介したビルドファイルの中で修正処理をしているpropertiesをインポートし、表示しています。
詳細は、「CoolなEclipseプラグイン」(Java Solution)の第5回で紹介されていますので併せてご参照ください。
Eclipseは、これまでのような日本語化を行っても、Javaのメソッドにマウスポインタを合わせたときに表示される吹き出し(ホバー表示)までは日本語になりません。これを日本語で表示できるようになる便利なツールがMergeDocです。
詳細は以下のURLで紹介されていますので、ここでの説明は割愛します。
なおJDK 5.0を利用する場合には、APIドキュメントディレクトリのエンコーディング方式の指定が「EUC-JP」になる、ということにご注意ください。
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