OraClrAgentサービスは、ODE.NETの一部としてインストールされるWindowsのサービスです。Oracle
.NETストアド・プロシージャは実際には、extprocというプロセス内でホスティングされますが、このOraClrAgentサービスはこのextprocプロセスの起動・停止・設定のために使用されるサービスになります。デフォルトの設定では、負荷が高くなった際にパフォーマンスに影響が出る可能性がありますが、OraClrAgentサービスの設定を変更することでパフォーマンスを改善できる可能性があります。
Windowsのスタートメニューから「コントロールパネル」?「管理ツール」?「サービス」よりOracle
C:\oracle\product\10.2.0\db_1\bin\OraClrAgnt.exe |
リスト7 デフォルトのOraClrAgentの設定 |
OraClrAgentサービスのパラメータにはさまざまなものがありますが、パフォーマンスに影響を及ぼすパラメータは以下の3つです。
OraClrAgentサービスのパラメータの変更は、レジストリの変更を行うことで可能です。OraClrAgentサービスは以下のレジストリ・キーに登録されています。
マイ コンピュータ\ |
リスト8 OraClrAgentのレジストリ・キー |
このレジストリ・キーのImagePathの値を変更することで、パラメータの変更が可能です。ImagePathの値にはOraClrAgentサービスのパラメータが組み込まれた形で記述されています。ImagePathの記述をリスト9の例のように変更することで、高負荷時におけるパフォーマンスの向上が期待できます。
C:\oracle\product\10.2.0\db_1\bin\OraClrAgnt.exe |
リスト9 変更後のImagePath値の例 |
本連載では、ODTを使用したOracleアプリケーションの開発から、ODE.NETを使用した.NETストアド・プロシージャの作成までを解説しました。Oracleアプリケーションの開発にかかわるすべての作業をVS.NETから行うことができ、ストアド・プロシージャまでが.NETで開発できることがご理解いただけたと思います。本連載を通じて、読者の皆さまがOracleアプリケーションの開発をより楽に効率よく行えるようになれば幸いです。
.NET環境でOracleを快適に利用するための技術情報などは適宜Oracle Technology Network(OTN-J)で公開されます。こちらの情報もぜひご覧ください。長い間、ご愛読いただき、ありがとうございました。(連載完)
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