文字符号化方式の具体的な処理については説明をしませんでしたが、それらの仕様を理解するのに必要な文字符号化について概念を理解することに主眼をおいて解説しました。いくつかのサンプルプログラムを通して、文字符号化の面白さと難しさを少しでも感じてもらえればと思います。
Webアプリケーションの開発をしていると、正しく文字を処理できない場面によく出会います。その度に、きちんと調査をして原因をつきとめる必要があります。具体的には、対象としている符号化文字集合が何か、使用している文字符号化方式は何か、といったことを、開発したアプリケーション、使用しているOS、データベースについてそれぞれチェックすることになります。そういった作業を進めるにあたって文字符号化に関する知識は役に立ちます。そういった点からも、基本をよく理解しておきましょう。
ここまで、コンピュータで数値、文字をどのように表現しているかについて解説しました。実際のプログラムでは、これらの値を正しくプログラムへ入力したり、ファイルへ書き出したりする必要があります。そこで、次回は入出力について解説をします。お楽しみに。
小山博史(こやま ひろし)
情報家電、コンピュータと教育の研究に従事する傍ら、オープンソースソフトウェア、Java技術の普及のための活動を行っている。Ja-Jakartaプロジェクト(http://www.jajakarta.org/)へ参加し、コミッタの一員として活動を支えている。また、長野県の地域コミュニティである、SSS(G)(http://www.sssg.org/)やbugs(J)(http://www.bugs.jp/)の活動へも参加している。
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