第3回 MOSSのデータ管理を理解するSharePoint Server 2007によるポータルサイト構築(4/6 ページ)

» 2007年11月15日 00時00分 公開
[黒石高広株式会社アークウェイ]

リストとは

 リストは、ドキュメント・ライブラリと違ってファイルの管理を行うものではなく、もっと細かなデータをポータル・サイト上で管理するための機能である。標準のリストとして、お知らせやタスク、リンク情報、掲示板、スケジュール、アンケートなどがある。リストについても実際の作成画面を参照しながら解説を行っていく。

 サイトにリストを追加するには、画面右上の[サイトの操作]ボタンから[作成]メニューを選択する。[作成]画面に表示される[通信][リスト][カスタム リスト]のカテゴリがリスト機能になる。

リストの作成画面
ドキュメント・ライブラリを作成する場合と同様、[サイトの操作]ボタンから[作成]メニューを選択し、[リスト]から作成したいリスト機能を選べばよい。

 今回はサイトにタスク・リストを追加してみる。この操作は、サイトに個人用のタスク管理機能を追加するものである。リストの種類の中にプロジェクト・タスクというのもあるが、これはガント・チャート形式でタスクの一覧を表示することができるという点に違いがある。

タスク・リストの設定画面
作成するタスク・リストの名前やサイドリンク・バーへの表示の有無など、タスク・リストの初期設定が行える

 次の新規タスク画面でリスト名や説明、サイドリンク・バーへの表示設定などを指定しリストを作成する。ここはドキュメント・ライブラリの作成画面とほぼ同じである。リストでは作成時にバージョン管理機能の有効/無効を設定できないが、作成後の設定画面でバージョン管理機能を有効にすることは可能だ。作成されたリストはサイトに次のように追加され、[新規]メニューを選択することで新しいタスクが追加できる。

新しいタスクの追加画面
作成したリストの[新規]メニューを選択することで新しいタスクが追加できる。

 ここまでの操作は、ドキュメント・ライブラリとほとんど変わらない。大きな違いを挙げると、ドキュメント・ライブラリを新規作成すると、Wordなどのクライアント・アプリケーションが起動するのに対して、リストはブラウザ上で必要項目を入力する形式となる点である。

 ドキュメント・ライブラリとリストのそのほかの違いについては、下の基本機能比較の表を参考にしてほしい。ただし、リストはリストの種類(コンテンツ・タイプ)によって可能なことが若干変わってくるのでその点にも注意が必要だ。

機能 ドキュメント・ライブラリ リスト 説明
アップロード ローカル・ファイルをサイトへアップロード
Outlookで接続 クライアントでOutlookを起動し編集する
スプレッドシートにエクスポート クライアントでExcelを起動し編集する
Accessで開く クライアントでAccessを起動し編集する
Windowsエクスプローラで開く エクスプローラで開きファイル操作を行う
RSSフィード RSSフィードを取得する
通知 データに変更があった場合、指定されたユーザーにメールを送信する機能
添付ファイル データに対して添付ファイルを登録する
ドキュメント・ライブラリとリストの基本機能の違い

 このように画面上の見た目はドキュメント・ライブラリとリストに大きな違いは見受けられない。MOSSを使い始めたばかりのときは、ドキュメント・ライブラリとリストの違いが非常に分かりにくいが、APIレベルでの操作も変わってくるので常に違いを意識しておくとよい。

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