Silverlightは、Webブラウザ内のプラグインの形式で使用できるとはいえ、企業内で使用するためには、社員に対して「各自で好きにインストールしてくれ」というわけにもいかず、事前に既存アプリケーションへの影響はないか、どのように配布するかなどを検討する必要があると思います。ここでは、それらについて紹介します。
最初に、Silverlightを動作させるために必要なシステム環境を表5にまとめました。これを前提に話を進めます。
Windows | ||
---|---|---|
プロセッサ | Intel Pentium III 450MHz以上 | |
OS | Windows XP SP2以上 Windows 2003 Server Windows Vista |
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メモリ | 128Mbytes以上 | |
Webブラウザ | Microsoft Internet Explorer 6または7 Mozilla Firefox 1.5.0.8または2.0以上 |
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Macintosh | ||
---|---|---|
プロセッサ | Power PC G3 500MHz以上 Intel Core Duo 1.83GHz以上 |
|
OS | Apple Mac OSX 10.4.8以上 | |
メモリ | 128Mbytes以上 | |
Webブラウザ | Apple Safari 2.0.4 Mozilla Firefox 1.5.0.8または2.0以上 |
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Silverlightアプリケーションを配布するための方法としては、以下の3つがあります。
それでは、それぞれの方法について解説していきます。
この方法は、単純にダウンロードサイトよりインストーラをダウンロードし、インストーラに従ってインストールしていく方法です。表6のようにWindowsとMacintoshではインストーラが異なりますので、注意してください。
OS | ファイル名 | |
---|---|---|
Windows XP SP2 Windows Server 2003 Windows Vista |
Silverlight.1.0.exe | |
Mac OSX | Silverlight.1.0.dmg | |
この方法は、グループ・ポリシーのスタートアップスクリプトにインストール処理を追加し、インストールさせる方法です。
編集部注:グループ・ポリシーについて詳しく知りたい読者は、Windows Server Insiderフォーラムの記事「グループ・ポリシーとは何か」をご参照ください。
これに関しては、前提条件とともにサンプルスクリプトを記載しておきます。
setlocal |
このスクリプトでは、ログファイルとして<<コンピュータ名>>.txtのファイル名で出力されます。リターンコードが「0」であれば、正常にインストールが完了してますが、それ以外のコードの場合は、「Windowsインストーラ エラーコードリファレンス」(英語)を参照してください。
この方法は、SMSを使用したSilverlightの自動配布のための方法です。
編集部注:SMSについて詳しく知りたい読者は、Windows Server Insiderフォーラムの記事「システム管理製品に組み込まれるSQLテクノロジの狙い」をご参照ください。
SMSを使用することで、配布の日付設定などの細かい設定も行え、インストールにはユーザーインタラクションが不要であるため、ユーザーのログインすら必要としません。従って、デスクトップへの訪問や人為的なミスを防ぐことができます。この方法はSilverlightの配布を行うための最適な方法となります。SMSに関する詳細はこちらを参照してください。
SMSでの自動配布置を行うためには、以下の手順で設定していくことになります。
今回は、これら3つの方法に関する細かい手順は記載しませんでしたが、詳細を知りたい方は、マイクロソフトが提供する「Silverlight Deployment Guide」(英語)を参照して活用してください。
このガイドでは、今回の3つの方法以外に、グループ・ポリシーのテンプレート設定やトラブルシューティングなどの情報も記載されております。
今回は連載第1回目ということで、Silverlightの概要と開発・実行・配布という実際に活用するための一連の方法について解説していきました。第2回目以降は、Silverlightの各機能に焦点を当てて、より詳しく解説していきますので、ご期待ください。
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