LANの基礎を丸かじりネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座(4)(2/2 ページ)

» 2008年03月13日 00時00分 公開
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正解

 a、d

解説

 10BASE-Tと100BASE-Tは、最大伝送距離は100mとされています(選択肢a)。カテゴリ5以上のツイストペアケーブルを使用することで、ノイズ(雑音)の影響を受けにくくできます(選択肢d)

選択肢bの光ファイバを使用するのは100BASE-FXの特徴です。

選択肢cの1000Mbpsの最大通信速度は、1000BASE-Tや1000BASE-TXなどのGigabit Ethernetの特徴です。

選択肢eにある10BASE-Tでも全二重通信は可能です。半二重通信しかできないのは、10BASE2と10BASE5です。

ネットワークトポロジ

 ネットワークトポロジとは、コンピュータネットワークの接続形態のことです。PCなどの各コンピュータや制御機器がどのような形態で接続されるかを表す用語です。代表的なトポロジには、バス型、スター型、リング型、メッシュ型などがあります(図2)。

ネットワークトポロジ 図2 代表的なネットワークトポロジ

バス型

 両端に終端抗装装置(ターミネータ)を接続した1本の同軸ケーブルによる基幹回線(バス)にすべてのコンピュータを接続するトポロジで、Ethernetの10BASE-2や10BASE-5などの同軸ケーブルを使用して接続されます。 同軸ケーブルに障害が発生するとケーブルに接続されたすべてのコンピュータが影響を受けるという欠点があるため、現在はほとんど使用されていないトポロジです。

スター型

 1台の集線装置(ハブやスイッチなど)にすべてのコンピュータを接続するトポロジで、Ethernetの10BASE-Tや100BASE-TXなどのツイストペアケーブルを使用して接続されます。現在の主流となっているトポロジで、バス型に比べると障害発生時にほかのコンピュータが影響を受けにくいだけでなく、同軸ケーブルよりも安価なツイストペアケーブルが使用でき、配線も容易に行えるので、ネットワークコストを抑えやすいという利点があります。

リング型

 各コンピュータを環状(リング状)に接続するトポロジで、物理的にはスター型と同じように中央の集線装置(コンセントレータ)に接続しますが、論理的には、バス型のように1本のケーブルに接続されます。そのため、論理的な設計形式を示す用語として通常は使用されます。ほかのトポロジに比べるとケーブルの総延長を長くしやすいという特徴があります。

メッシュ型

 インターネット(WAN環境)で使用されるトポロジで、各サービスプロバイダなどの複数の拠点がどの拠点からも通信できるように経路を確保する必要がある場合に使用されます。

接続に使用されるケーブル

 コンピュータをLANに物理的につなぐためには、媒体となるケーブルが必要です。

同軸ケーブル

 バス型で使用される同軸ケーブルは、10BASE5では10mm、10BASE2では5mmのケーブルが使用されます。同軸ケーブルの両端には「ターミネータ」と呼ばれる終端抵抗装置を取り付けます。ターミネータによって電気信号の反射の影響で発生するノイズ(雑音を)防止し、電気的な通信の安定化を行います。

 10BASE5を使用する場合、同軸ケーブルに針状の部品を持つ「タップ」というデバイスを差し込み、「MAU(Media Attachment Unit)」や「トランシーバ」という、データの送受信を行うデバイスで固定します。MAUは、ネットワーク上でデータのやり取りを行う際にデジタル信号とアナログ信号の相互変換、競合の監視などを行い、OSI参照モデルにおける「物理層」の役割を果たします。各コンピュータに取り付ける「ネットワークコントローラ」との間は、「AIU(Attachment Unit Interface)ケーブル」で接続します(図3)。

 10BASE2を使用する場合、同軸ケーブルを「T字型コネクタ」や「BNC(Bayonet Neill Concelman)コネクタ」で接続します。各コンピュータに取り付けるネットワークカードにトランシーバ機能、コントローラ機能、BNCコネクタ機能が搭載されています(図3)。

同軸ケーブル:10BASE5を使用する場合(上)、10BASE2を使用する場合(下) 図3 同軸ケーブル:10BASE5を使用する場合(上)、10BASE2を使用する場合(下)

ツイストペアケーブル

 スター型で使用されるケーブルは、一般的にツイストペアケーブルが使用されます。同軸ケーブルに比べるとノイズ(雑音)に弱く、最大伝送距離が短いという制限があるものの、同軸ケーブルより安価なケーブルです。ツイストペアケーブルには、「UTP(Unshielded Twist Pair cable)」と「STP(Shielded Twist Pair cable)」があり、主にUTPが使用されています。STPは、銅線を寄り合わせ、シールドしたものです。シールドしている分、UTPよりも耐ノイズ性能が勝りますが、高価であることから、一般的なオフィスではUTPが使用され、工場などではSTPが使用されるようです。

 UTPには「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」の2種類があります。ストレートケーブルはケーブルの両端でピンの接続順序が同じですが、クロスケーブルでは一部の銅線を交差させています(図4)。

UTPには「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」の2種類があります。ストレートケーブルはケーブルの両端でピンの接続順序が同じですが、クロスケーブルでは一部の銅線を交差させています。 図4 ツイストペアケーブル:UTP

光ファイバケーブル

 光ファイバケーブルには、「マルチモードファイバ(MMF」と「シングルモードファイバ(SMF」の2種類があります。MMFよりもSMFの方が光の波長が長いため、より長い伝送距離で使用することができます。


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