入力したコマンドが不適切な場合、次のようなエラーが発生します。
エラーメッセージ | 意味 |
---|---|
% Incomplete command. | 入力したコマンド構文が不完全 |
% Ambiguous command: "command" | 入力したコマンドが不十分で認識できない |
% Invalid input detected at '^'marker. | キャレット(^)記号の位置に誤りがある |
使用可能なコマンドは、ヘルプにて確認することができます。Cisco IOSのバージョンや現在のモードによって使用できるコマンドが変わりますので、現在使用可能なコマンド一覧を調べるには、プロンプトにて「?」を使用します。また、状況依存ヘルプとしてワードヘルプとコマンド構文ヘルプがあります。ワードヘルプでは、特定の文字列の後に「?」を続けて入力することで、特定の文字列で始まるコマンドリストを表示することができます。コマンド構文ヘルプでは、キーワードや引数の位置に「?」を入力することで利用可能なオプションを表示することができます。
コマンドによっては1行で収まりきらないものがあります。この場合、コマンド行の先頭に「$」記号が表示され、左側にスクロールしていきます。拡張編集コマンドを使用することで、カーソルを移動することができます。
キー | 説明 |
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Ctrl+A | コマンド行の先頭に移動 |
Ctrl+E | コマンド行の末尾に移動 |
Ctrl+B | 1文字戻る |
Ctrl+F | 1文字進む |
Esc+B | 1単語戻る |
Esc+F | 1単語進む |
キー | 説明 |
---|---|
Ctrl+D | 1文字削除 |
Ctrl+W | 1単語削除 |
Ctrl+R | 行の再表示 |
Ctrl+U | 行の消去 |
Tab | コマンドの補完 |
以前使用したコマンドは、ヒストリーとして残されています。「↑」または「Ctrl+P」を使用して直前のコマンドを呼び出すことができ、「↓」または「Ctrl+N」を使用して元のコマンドに戻すことができます。ヒストリーは、「show history」コマンドを使用して一覧表示することができます。ヒストリーの最大は、256個です。デフォルトで10個になっており、「terminal history size line」コマンドを使用して設定したり、「terminal no history size」コマンドを使用してデフォルトに戻すことができます。
Router#terminal history size 20 Router#terminal no history size |
Ciscoルータで使用するコマンド編集に関する説明として正しいものを3つ選択しなさい。
a.% Incomplete command」が表示される場合、コマンドに必要なすべてのキーワードか値が入力されていない
b.現在のコマンドラインを削除するには、「Ctrl+D」が使用できる
c.セッションのコマンドバッファのサイズを変更するには「set terminal history size line」コマンドを使用する
d.コマンドが不明な場合は、「?」記号を使用する
e.複数行にわたるコマンドが入力されている場合、コマンドラインの左側に「$」記号が表示され、自動的にスクロールされる
a、d、e
Cisco IOSのコマンドは、厳密にチェックされており、正しいコマンド入力がされない場合は、選択肢aのとおり、「% Incomplete command」エラーを表示します。正しいコマンドが不明な場合は、選択肢dのとおり「?」記号を使用することで、ヘルプを表示できます。コマンドの先頭文字を入力後に「?」を入力すれば正確なコマンドの続きを表示し、引数の位置で「?」を続ければ引数の一覧を表示することができます。引数の多いコマンドなどでは、1行で入力しきれない場合もあります。その場合は、選択肢eのとおり、行の先頭が「$」記号になり、自動的に左側にスクロールしていきます。
現在のコマンドラインを削除するには、「Ctrl+U」を使用します。選択肢bの「Ctrl+D」は、1文字を削除するために使用します。セッションのコマンドバッファのサイズを変更するには「terminal history size line」コマンドを使用します。選択肢cのように、先頭にsetを付けることはありません。
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