Cisco IOSモードの設定ネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座(11)(2/2 ページ)

» 2008年07月10日 00時00分 公開
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コマンド入力サポート機能

 入力したコマンドが不適切な場合、次のようなエラーが発生します。

エラーメッセージ 意味
% Incomplete command. 入力したコマンド構文が不完全
% Ambiguous command: "command" 入力したコマンドが不十分で認識できない
% Invalid input detected at '^'marker. キャレット(^)記号の位置に誤りがある

 使用可能なコマンドは、ヘルプにて確認することができます。Cisco IOSのバージョンや現在のモードによって使用できるコマンドが変わりますので、現在使用可能なコマンド一覧を調べるには、プロンプトにて「?」を使用します。また、状況依存ヘルプとしてワードヘルプコマンド構文ヘルプがあります。ワードヘルプでは、特定の文字列の後に?」を続けて入力することで、特定の文字列で始まるコマンドリストを表示することができます。コマンド構文ヘルプでは、キーワードや引数の位置に「?」を入力することで利用可能なオプションを表示することができます。

 コマンドによっては1行で収まりきらないものがあります。この場合、コマンド行の先頭に「$」記号が表示され、左側にスクロールしていきます。拡張編集コマンドを使用することで、カーソルを移動することができます。

キー 説明
Ctrl+A コマンド行の先頭に移動
Ctrl+E コマンド行の末尾に移動
Ctrl+B 1文字戻る
Ctrl+F 1文字進む
Esc+B 1単語戻る
Esc+F 1単語進む

キー 説明
Ctrl+D 1文字削除
Ctrl+W 1単語削除
Ctrl+R 行の再表示
Ctrl+U 行の消去
Tab コマンドの補完
   


 以前使用したコマンドは、ヒストリーとして残されています。「↑」または「Ctrl+P」を使用して直前のコマンドを呼び出すことができ、「↓」または「Ctrl+N」を使用して元のコマンドに戻すことができます。ヒストリーは、「show history」コマンドを使用して一覧表示することができます。ヒストリーの最大は、256個です。デフォルトで10個になっており、「terminal history size line」コマンドを使用して設定したり、「terminal no history size」コマンドを使用してデフォルトに戻すことができます。

Router#terminal history size 20
Router#terminal no history size

確認問題2

問題

 Ciscoルータで使用するコマンド編集に関する説明として正しいものを3つ選択しなさい。

a.% Incomplete command」が表示される場合、コマンドに必要なすべてのキーワードか値が入力されていない

b.現在のコマンドラインを削除するには、「Ctrl+D」が使用できる

c.セッションのコマンドバッファのサイズを変更するには「set terminal history size line」コマンドを使用する

d.コマンドが不明な場合は、「?」記号を使用する

e.複数行にわたるコマンドが入力されている場合、コマンドラインの左側に「$」記号が表示され、自動的にスクロールされる

正解

 a、d、e

解説

 Cisco IOSのコマンドは、厳密にチェックされており、正しいコマンド入力がされない場合は、選択肢aのとおり、「% Incomplete command」エラーを表示します。正しいコマンドが不明な場合は、選択肢dのとおり「?」記号を使用することで、ヘルプを表示できます。コマンドの先頭文字を入力後に「?」を入力すれば正確なコマンドの続きを表示し、引数の位置で「?」を続ければ引数の一覧を表示することができます。引数の多いコマンドなどでは、1行で入力しきれない場合もあります。その場合は、選択肢eのとおり、行の先頭が「$」記号になり、自動的に左側にスクロールしていきます。

 現在のコマンドラインを削除するには、「Ctrl+U」を使用します。選択肢bの「Ctrl+D」は、1文字を削除するために使用します。セッションのコマンドバッファのサイズを変更するには「terminal history size line」コマンドを使用します。選択肢cのように、先頭にsetを付けることはありません。


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