ウィザードの次の画面では、「Exchange組織」の名前を入力する。この名前はExchangeの組織ごとに固有の名前を持ち(Active Directoryのフォレストごとに相当)、Exchange Server 2007の持つさまざまなリソースをグループ化するために利用される。デフォルトでは「First Organization」となっているが、もう少し分かりやすい名前にしておこう。
次の画面では、パブリック・フォルダを作成するかどうかを設定する。
以上で設定項目は(ほぼ)終わりである。上の画面で[次へ]をクリックするとインストールの前提条件が満たされているかどうかを確認する画面が表示される。例えばActive Directoryの機能レベルが「Windows 2000 Serverネイティブ」以上になっているか、.NET FrameworkやPowerShell、IISがインストールされているか、必須のセキュリティ・パッチが適用されているか、などの条件がチェックされる。そしてすべてパスした場合に限り、実際のExchange Server 2007 SP1のインストール作業が行われる。
なおExchange Server 2007 SP1の標準インストールを選択した場合、次のような警告項目が1つだけ残るが、これについては無視して先へ進んでも構わない。外部向け(インターネット向け)のメールに対する送信コネクタが定義されていないというエラーであるが、これは後で手動で設定すればよい(この送信コネクタを定義しない限り、外部へメールが送信されることはないので、テスト中に間違ってメールを送信してしまうといったことがない)。
上の画面の[インストール]をクリックすると、Exchange Server 2007 SP1のインストールが始まる。システムの性能にもよるが、完了するまで30分から1時間程度かかる。
さて以上でExchange Server 2007のインストール作業は終わりであるが、Exchange Server 2007 SP1のリリース以降に、さらに更新プログラムが提供されているので、それも適用しておこう。2008年9月10日現在では、Exchange Server 2007 SP1に対する3つ目の更新プログラム(ロールアップ3)が公開されている。これはExchange Server 2007 RTM版(SP未適用版)に対する更新プログラムとは違うので、間違えないようにしていただきたい。
以上でExchange Server 2007 SP1のインストールは終了である。[Microsoft Exchange Server 2007]−[Exchange 管理コンソール]を実行すると、Exchange Server 2007の管理画面が表示されるはずである([Exchange管理シェル]を選択すると、PowerShellで管理できる)。
今回はここまでとする。Exchange Server 2007 SP1をインストールしただけではまだユーザーのメールボックスもないし、外部とのメールのやりとりもできないが、これについては次回解説する。
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