まずPOP3とIMAP4プロトコルによるExchange Server 2007へのアクセスについて解説する。
Exchange Server 2007に「クライアント アクセスの役割」をインストールしておくと(デフォルトでインストールされているはずだ)、一般のメール・クライアントでよく利用されているPOP3やIMAP4プロトコルによるアクセスが可能になる。ただしこれらのプロトコル・サポートはインストールされるものの、デフォルトでは無効になっている。Exchange Server 2007の能力を最大限に引き出し、その機能を活用するためには、Office OutlookやOutlook Web Access、ActiveSyncなどが必要と考えているからのようである。
とはいえ、まだまだPOP3やIMAP4といったプロトコルでのサポートが必要な環境も少なくないだろう。そのような場合は、POP3やIMAP4サポートを手動で有効にするとよい。
これらのプロトコル・サポートを有効にするのは簡単である。単にPOP3やIMAP4のサービスが起動していないだけなので、手動でサービスを開始してやればよい。このためには、[マイ コンピュータ]アイコンを右クリックして、ポップアップ・メニューから[管理]を開き、[サービスとアプリケーション]−[サービス]を開く([スタート]メニューの[すべてのプログラム]−[管理ツール]−[サービス]でもよい)。
「Microsoft Exchange IMAP4」と「Microsoft Exchange POP3」のサービスのプロパティを開き、[スタートアップの種類]を[自動]にして、さらに[サービスの状態]を[開始]にする。これでPOP3やIMAP4によるアクセスが可能になる。
なお、有効になったPOP3やIMAP4サービスに関するセキュリティや使用ポートなどの設定は、Exchange管理コンソールの[サーバーの構成]−[クライアント アクセス]で行う。
プロパティ画面では、サービスの認証方法やサービスで利用するポート番号、セキュリティ設定、タイムアウト設定などを設定できる。
デフォルトではTLS接続(いわゆるPOP3sやIMAP4s接続)が要求されるようになっているが、これらの設定を変更することができる。なおPOP3やIMAP、SMTP接続で使用するポート番号については後述する。
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