ではここで、VMware Infrastructure 3ではどのような表記方法でストレージデバイスを特定しているのかを説明しておこう。ストレージデバイスはvmhba1:1:0:0といった文字列で表記される。
下の図5の通り、各フィールドはそれぞれ「コントローラ」、「ターゲット」、「LUN」、「パーティション」の番号を表している。「コントローラ」は内蔵ディスク装置用のSCSIコントローラやFC HBAなど、VMware ESXホストに装着されているストレージI/Oデバイスを一意に特定する番号である。「ターゲット」はそのコントローラの先に接続されているストレージ装置を特定する番号である。「LUN」、「パーティション」はそれぞれLUN番号とパーティション番号である。LUN番号はストレージ装置側で割り当てた番号がそのまま表示される。
なお図4はLUNまでの到達性を表示する画面であるため、パーティション番号の部分は表示されていない。
それでは以下の図のようなマルチパス構成の環境を考えてみよう。
ここではストレージ側の論理ボリューム2(LUN ID = 2として構成されているLUN)に対するアクセスについて考えてみることにする。FCスイッチとストレージコントローラの間の接続を相互接続となるよう構成すると、単一のホストから単一の論理ボリュームに到達する際のアクセスパスとして4通りの経路が存在することになる。FC HBAのポートに割り当てられている管理番号がそれぞれvmhba1、vmhba2であった場合、vmhba1:0:2、vmhba1:1:2、vmhba2:0:2、vmhba2:1:2がこの4通りの経路を示すことになる。どれも最終的には同一の論理ボリュームに到達できるパスとなる。このことは前節の「再スキャン」実行時にESX側で自動的に認識する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.