Webを構成する技術を超初心者向けに説明します。今回はデザイナのためのJavaScript。そもそも「フレームワーク」って何だ?
Webサイト制作に限らずソフトウェア開発の現場では、日々「フレームワーク」という単語をよく耳にします。最近では「ビジネスフレームワーク」「フレームワーク思考」など、Webサイト制作/ソフトウェア開発の枠内にだけ留まらない多様なフレームワークが存在しています。
では、この「フレームワーク」とは具体的にどのようなものを指しているのでしょうか。
フレームワークを一般的な用語で置き換えてると、「枠組み」「骨組み」となります。つまり、全体(最終的に出来上がるもの)における大枠を成しているものであるといえます。
ここでいう「大枠」とは、全体を構成する各の部品に共通して決められているルールであったり、その部品を作るための手順・作法のことを指しています。また、「何かを作る際の第一歩となる“とっかかり”を提供してくれるものである」というとらえ方をすることもあります。
複数人で1つのものを作ることが多いソフトウェア開発にスポットを当ててみると、各個人がバラバラに開発を進めてしまい、全体に収拾が付かなくなることがあります。このようなことを防ぐために取り交わされる人と人の間での約束ごとという意味合いも含まれてきます。
と、このようにフレームワークとは一口でいっても、状況や場面に応じてとらえられる意味合いは変わってきます。
ではWeb開発、ここではサーバサイドの開発におけるフレームワークにスポットを当てて見ていきましょう。
一般的にWeb開発において使われるフレームワークは「Webアプリケーションフレームワーク」と呼ばれています。先に「フレームワークの意味は状況や場面に応じて変わってくる」といいましたが、Web開発においてフレームワークが使われる理由には、次のようなものがあります。
これらのメリットを生かすことによって、信頼性のあるアプリケーションを素早く組むことが可能になりました。
オープンソースで提供されているフレームワークには「MVC」という考え方が採用されたものが多くあります(以下は、JavaのWebアプリケーションの例)。
Mとは、「Model(モデル)」の略で、アプリケーションの中核を担うロジックのことを指しています。ユーザーから入力されたデータを格納するデータベースも、ここでいうモデルに含まれてきます。
Cとは、「Controller(コントローラー)」の略で、ユーザーがリクエストしたものを元にしてモデルを操作し、最終的にView側へつなぐ役目をするもののことです。
Vとは、「View(ビュー)」の略で、コントローラーが加工したモデルの内容を受け取った上で、実際に目に見える状態にするための役割を持っています。
これら一連の流れがWebの仕組みと調和するため、MVCという考え方がWebのフレームワークに多く採用されています。
次ページでは、Web開発のクライアント側を担うJavaScriptのフレームワークについて見ていきましょう。JavaScriptそのものについて知りたい読者は、以下の記事を参考にしておいてください。
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