手順2で、テーブルのサイズを拡張させるために90万件のデータを格納しています。これでINDEX_TESTテーブルには合計100万件のデータが格納されたことになります。
SQL> BEGIN 2 FOR ii IN 1..9 LOOP 3 FOR i IN 0..99999 LOOP 4 INSERT INTO INDEX_TEST 5 VALUES(10000000 + (i * 10) + ii,10000000 + (i * 10) + ii,'SCOTT','ENGINEER',9999,SYSDATE,1024,100 ); 6 IF MOD(i,10000) = 0 THEN 7 COMMIT; 8 END IF; 9 END LOOP; 10 COMMIT; 11 END LOOP; 12 COMMIT; 13 END; 14 / PL/SQL procedure successfully completed.
10000001から11000000の間で、末尾が1から9の値が順に挿入され、合計100万件のデータが作成されました。手順2では手順1とは異なり、値と値の間の値を挿入しているため、リーフ分割が発生しています。ここで勘違いしやすいのは、手順2で挿入したすべての値でリーフ分割が発生していると思われがちですが、実際には一部のINSERT時にしかリーフ分割は発生していないということです。これは、リーフ分割が発生した直後はリーフブロック内に空き領域が作成されて、その空きに値が挿入されるためです(図2)。
最後に、99万件のデータを削除して1万件のデータを作成しましょう。
SQL> SQL> BEGIN 2 FOR i IN 1..100000 LOOP 3 DELETE FROM INDEX_TEST WHERE EMPNO1 = 10000000 + (i * 10); 4 END LOOP; 5 COMMIT; 6 END; 7 / PL/SQL procedure successfully completed.
SQL> SQL> BEGIN 2 FOR ii IN 1..8 LOOP 3 FOR i IN 0..99999 LOOP 4 DELETE FROM INDEX_TEST WHERE EMPNO1 = 10000000 + (i * 10) + ii; 5 END LOOP; 6 END LOOP; 7 COMMIT; 8 END; 9 / PL/SQL procedure successfully completed.
SQL> SQL> BEGIN 2 FOR i IN 0..89999 LOOP 3 DELETE FROM INDEX_TEST WHERE EMPNO1 = 10000000 + (i * 10) + 9; 4 END LOOP; 5 COMMIT; 6 END; 7 / PL/SQL procedure successfully completed.
これで、99万件分の空き領域ができたことになります。挿入した順に削除して、最終的に最後に格納した末尾9のデータの1万件のみ格納された状態になっています。
環境が作成できたので、早速検証! といきたいところですが、今回の環境作成で疑問に思ったことがあります。それは、各リーフブロックの最大値を挿入した場合、リーフ分割されるのか、リーフブロックが追加されるのか、という点です(図3)。
手順1では、リーフブロックの最後の値を挿入したときはリーフ分割は発生せず、新たなリーフブロックが追加されていました。では、図3のように、リーフブロック2がある状態でリーフブロック1の最後の値を挿入した場合、リーフ分割は発生するのでしょうか?
この結果は非常に気になるところです。なぜなら、値の格納順によってはリーフ分割が大量に発生してしまう可能性があるからです。
ということで、少し横道にそれますが、今回は最後にこの点について検証をしてみることにします。パフォーマンスの検証については次回行います。
それでは、実際に検証してみます。検証は、先ほど実行した手順1のプロシージャを流用して確認しましょう。今回はいっぱいになったブロックが数ブロックあればよいので、データは300件に絞って挿入します。
SQL> BEGIN 2 FOR i IN 1..300 LOOP 3 INSERT INTO INDEX_TEST 4 VALUES(10000000 + (i * 10),10000000 + (i * 10),'SCOTT','ENGINEER',9999,SYSDATE,1024,100 ); 5 END LOOP; 6 COMMIT; 7 END; 8 / PL/SQL procedure successfully completed.
データが挿入されました。それでは、ブロックの中身を見てみることにしましょう。TREEDUMPにて、インデックスの状態を確認します。
SQL> ALTER SESSION SET EVENTS 'IMMEDIATE TRACE NAME TREEDUMP LEVEL 73010'; ----- begin tree dump branch: 0x2c002a5 46138021 (0: nrow: 3, level: 1) leaf: 0x2c002b7 46138039 (-1: nrow: 109 rrow: 109) leaf: 0x2c002a6 46138022 (0: nrow: 109 rrow: 109) leaf: 0x2c002a7 46138023 (1: nrow: 82 rrow: 82) ----- end tree dump
上記から、挿入した300件のデータは3つのリーフブロックに格納されていることが分かります。
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