●コードだけに集中する「フルスクリーンEmacs」
Dark Roomという、フルスクリーンエディタが話題になったことを覚えていらっしゃる方がいるかもしれません。Dark RoomはPC画面をエディタのみにして書くことに集中できるとうたっているエディタです。
普段使っているエディタもフルスクリーン表示にして使用すれば同じ効果を得ることができるでしょう。
わたしはOS X上のEmacsユーザーですので、Emacs にパッチを当てて完全なフルスクリーン化ができるようにしたものを使用しています(詳しくは去年のBM11ブログに書きました)。
またCarbonEmacsにも、フルスクリーン機能がついているようです。「画面がエディタのみ」だと、集中しやすさが段違いです。ぜひ一度試してみてください。
●同じことは2度書かない「Ark フレームワーク」
Webアプリケーションは「毎回同じものを書く」ことが非常に多いです。 普段使用しているWebサイトを思い出してみると、多くのWebサイトに同じような機能があることに気が付くと思います。 ログイン・ログアウト機能やTwitter連動機能、携帯サイトなら機種判別機能などがあります。
こうした多くの「よく使うもの」をまとめて提供して、アプリケーション固有の実装にできるようにするため、Webアプリケーションにはさまざまな開発用フレームワークが存在します。
カヤックではArkフレームワークという自社フレームワークを使用して、自社サービス開発を効率化しています。
Arkはそれ自体に開発用の組み込みサーバを持つので、開発時にapacheなどのサーバを必要とせず、ローカル環境のみですぐに開発を始められるようになっています。
ArkはBM11チーム用に開発されたものですが、現在ではオープンソースプロジェクトとして誰でも使用できます。昨年末には日本語チュートリアルも用意しました。今後は外向きのドキュメントも徐々に作成していく予定です。PerlでのWebアプリケーションを作成を検討している場合、フレームワークの選択肢として考えていただければ幸いです。
今回は「ツール」を軸にして、いくつか開発環境を快適にするための方法をご紹介しました。いかがだったでしょうか。
わずらわしいなと思うこと(同じパスワードを何回も聞かれるなど)は、「そこを最適化した方が良い」というサインです。 自分に合ったツールを探したり、ちょっとした工夫をしたりして作業環境を最適化すれば、ストレスを解消できて 気持ちよく作業が行えます。 みなさんが快適な開発環境を手に入れられますように!
村瀬大輔(むらせだいすけ/HN:typester)
1981年2月生まれ。2004年9月面白法人カヤックに入社。 カヤックでは自社サービス「こえ部」を担当する傍ら、2009年までラボチームBM11に所属。2010年から高齢者に快適なWebサービスを届けるべく「BMSilver」に参加。「Ark」「kamaitachi」といったオープンソースプロダクトを開発。また「Shibuya.pm」や「YAPC::Asia」にスピーカーとして参加するなど、Perlプログラ マとして活躍の場を広げている。
リンク: http://www.kayac.com/member/murase
Twitter: http://twitter.com/typester
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