JBoss WS(Web Services)は、JBossプロジェクトのなかでWebサービスを扱うものとして開発されています。前述のとおり、JAX-WSを実装しておりJ2EE 1.4とJava EE 5に準拠しています。シンプルでかつ簡単な開発が可能となっており、作業負担のさらなる軽減が期待されます。
サンプルで作成するのは、Webサービス利用者のJavaプログラムとWebサービス提供者のJavaプログラムです。それ以外は自動的に生成できるので、特に意識する必要はありません。以下がサンプルの構成です。
Webサービスの実装は2種類の方法があります。Webサービスの処理を実装したJavaプログラムからWSDLを作成する「ボトムアップ」と、WSDLからWebサービスのテンプレートを作成する「トップダウン」です。
今回のサンプルでは、JavaプログラムからWSDLを作成する「ボトムアップ」を用いて実装します。また同時に、Webサービスのインターフェイスを実装したコードも自動生成します。実装の流れは、「Javaプログラム⇒WSDL⇒Webサービスのインターフェイス実装コード」のようになります。
では、実際にサンプルを作成してみましょう。開発を行う環境については、これまでの連載を参考にしてください。
Eclipse上で[ファイル]→[新規]→[プロジェクト]を選択します。
[新規プロジェクト]のダイアログで、[Web]→[動的Webプロジェクト]を選択し、「次へ」をクリックします。
[新規動的Webプロジェクト]ダイアログを以下のように入力し、[完了]をクリックします。
以下のようにプロジェクトが作成されます。
sampleJBossWebService/src配下に、以下のクラスを作成します。ここでは、パッケージ「web.service.test」配下に作成したとします。このクラスは、「引数に与えられた値を加算する」という簡単なクラスです。
package web.service.test; /** * 引数に与えた数値を計算するWebService */ public class SimpleWebService { /** * 引数に与えられた数値の和を返却します。 * @param a * @param b * @return */ public int add(int a, int b) { return (a + b); } }
次ページでは、引き続きサンプルを実装し、実行してみます。
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