本連載では、シスコシステムズ(以下シスコ)が提供するシスコ技術者認定(Cisco Career Certification)から、ネットワーク技術者を認定する資格、CCNA(Cisco Certified Network Associate)を解説します。2007年12月に改訂された新試験(640-802J)に対応しています。
前回は、送信元のIPアドレスを基にフィルタリングが可能な標準アクセスリストについて解説しました。今回は、標準アクセスリストよりも詳細な制御が可能な拡張アクセスリストについて解説します。
標準アクセスリストでチェックできる項目は送信元のアドレスのみです。そのため詳細なトラフィック制御ができません。例えば、ある特定の送信元からのWebサーバへのアクセスは許可し、Telnet接続は禁止するなど柔軟にトラフィックを制御したいときには、拡張アクセスリストを使用します。
拡張アクセスリストは送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、宛先ポート番号などを基にチェックできるので、より詳細なフィルタリング制御が可能になります。
拡張アクセスリストでチェックできない項目を1つ選択してください。
a.宛先IPアドレス
b.宛先MACアドレス
c.プロトコル
d.送信元ポート番号
e.送信元IPアドレス
b
拡張アクセスリストでチェックできる項目は、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、宛先ポート番号などです。宛先MACアドレスはチェックできないので、選択肢bが正解です。
拡張アクセスリストは次のコマンドを使用して作成します。
Router(config)#access-list <拡張アクセスリスト番号> {permit/deny} <送信元IPアドレス> <送信元ワイルドカードマスク> <送信元ポート番号> <宛先IPアドレス> <宛先ワイルドカードマスク> <宛先ポート番号> <オプション>
プロトコル | パラメータ |
---|---|
tcp | lt(〜より小さい)、gt(〜より大きい)、eq(〜と等しい)、neq(〜と等しくない) |
udp | |
icmp | echo、echo-reply(pingパケットに対する指定) |
表1 プロトコルとパラメータ |
例えば、プロトコルにtcpを指定してwell-knownポート番号23番のtelnetをチェック条件に指定する場合は eq 23 と指定します。なお、ポート番号は省略することができます。
作成した拡張アクセスリストをインターフェイスに適用する必要があります。
Router(config-if)#ip access-group <作成した拡張アクセスリストの番号> {in/out}
Webサーバへのアクセスをチェック条件に指定できるパラメータとして正しいものを1つ選択してください。
a.eq 23
b.lt 80
c.eq 80
d.gt 53
e.eq 53
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