AzureのストレージをJavaで扱えるWindowsAzure4jユカイ、ツーカイ、カイハツ環境!(14)(1/2 ページ)

» 2010年04月15日 00時00分 公開
[岡本隆史,@IT]

知ってました? Javaプログラマも使えるWindows Azure

 マイクロソフトが提供する開発環境といえば、Visual Studioで、言語はC#VBと思っている方も多いと思います。しかし、実はEclipseJavaも無関係ではありません。

 本稿では、マイクロソフトが提供するクラウド・コンピューティングのサービス「Windows Azure」をJavaで利用する「Windows Azure SDK for Java(以下、WindowsAzure4j)」について紹介します。


Eclipseプラグイン「WindowsAzure4j」の特徴

 WindowsAzure4jは、Windows AzureをJavaから利用するための開発環境で、Eclipseプラグインとして提供されています。仏Soyatec社とマイクロソフトにより開発されています。

 Windows Azureでは、クラウドストレージを提供するストレージサービス、ホスティングサービス、従来のRDBMSをクラウドで提供する「SQL Azure」「AppFablic」を提供していますが、WindowsAzure4jでは、ストレージサービスを利用できます。ストレージサービスの詳細については、記事をご覧ください。


 本稿では、上記ストレージサービスの中の「Windows Azure Table」をJavaから利用する方法を紹介します。

WindowsAzure4jを使うための準備

 WindowsAzure4jの利用に当たり、Windows Azureのサブスクリプションの購入と、Eclipseプラグインのインストール、Eclpiseプロジェクトの設定、ストレージの作成を行う必要があります。

Windows Azureのサブスクリプションの購入

 Windows Azureのサブスクリプションを購入し、アクティベーションを行う必要があります。詳細は、下記記事をご覧ください。


Eclipseプラグインのインストール(PHPもできる)

 次に、EclipseにWindows Azure4jをインストールします。下記のアップデートサイトを利用してください。

 インストールするプラグインは下記の2つです。

  • Windows Azure Java SDK
  • Windows Azure Storage Explorer

 ちなみに、今回は利用しませんが、「Windows Azure PDT」を選択してインストールすると、Eclipse上でWindows Azure用のPHP開発環境がインストールされます。

 インストールが終了後、Eclipseのメニューに[Windows Azure]が追加され、[Open Windows Azure Storage Explorer](Windows Azureエクスプローラを開く)と[Launch Windows Azure Potal](Winodws Azureポータルの表示)が選択できるようになります。

図1 Eclipseに追加された[Windows Azure]のメニュー 図1 Eclipseに追加された[Windows Azure]のメニュー

プロジェクトの作成と設定

 まずは、普通にJavaプロジェクトを作成します。その後、ビルドパスを追加する必要があります。追加するビルドパスは、Eclipseをインストールしたディレクトリ以下の「plugins\soyatec.windows.azure.java_1.0.0.201002091324(※バージョンによって名前は異なる)と、このディレクトリの「libs」ディレクトリにあるすべてのjarです。設定が完了すると、図2のようになります。

図2 JD-Eclipseによるコードの逆コンパイル 図2 ビルドパスの設定

 ここで、org.soyatec.windows.azure.java__1.0.0.201002091324ディレクトリ自身を含めるのを忘れないように注意してください。

ストレージの作成

 AzureのアカウントとEclipseプラグインの準備ができたらWindows Azureのストレージを作成してみましょう。

 Eclipseのメニューの[Windows Azure]→[Launch Windows Azure Potal]をクリックすると、Windows Azureのポータル画面がWebブラウザで表示されます。

図3 Windows Azureポータル画面 図3 Windows Azureポータル画面

 ポータルから、Windows Azureのサブスクリプションを購入したときのWindows Liveのアカウントでログインします。Windows Azureを左のメニューから選択し、New Servicesをクリックします。

 すると、Storage AccountとHosted Servicesのどちらのサービスを作成するか選択できるので(図4)、Storage Accountを選択します。

図4 サービス生成画面 図4 サービス生成画面

 ストレージにアクセスするラベル(名前)と説明を入力する画面で適当に入力します。

図5 サービスプロパティ画面 図5 サービスプロパティ画面

 最後に、ストレージサービスのエンドポイントとサービスの提供場所を聞いてくるので、入力します。

図6 エンドポイントとリージョンの選択 図6 エンドポイントとリージョンの選択

 以上で、ストレージが作成されると、ストレージサービスがWindows Azureの画面にされます。

図7 作成されたストレージ 図7 作成されたストレージ

 これで、準備は完了です。次ページでは、実際にJavaプログラムからAzureストレージのデータを扱う方法も紹介します。

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