Windows 7でも「おばかアプリ選手権」は大爆笑でしたD89クリップ(18)(2/6 ページ)

» 2010年07月26日 00時00分 公開
[仲里淳@IT]

手書きの絵が動き出して飛び回る不思議なAR空間

アプリ名:まほーのホワイトボード
作者:サークル「ドリガミ」 ヒノさん
「AR:緊急“拡張現実”室」部門優秀賞

 「まほーのホワイトボード」は、AR技術を駆使したアプリ。残念ながら作者の都合がつかず、司会の川田さんが代役でプレゼンを行った。

 このアプリがどのようなものかは、投稿動画を見てもらうのが一番分かりやすいだろう。ただのホワイトボードにイラストを描くと、それがムクリと起き上がって、空間を飛び回るというものだ。文章では伝えにくく、動画を見ても映像の中の出来事なだけにピンと来ないだろう。

ホワイトボードにイラストを描くと、それが起き上がって3Dオブジェクトに。ホワイトボード上にある4つの点で囲まれた部分を認識している模様 ホワイトボードにイラストを描くと、それが起き上がって3Dオブジェクトに。ホワイトボード上にある4つの点で囲まれた部分を認識している模様
描いたイラストを消して新たに描くと同様に3Dオブジェクトになって、最初のキャラクターとともに飛び回る 描いたイラストを消して新たに描くと同様に3Dオブジェクトになって、最初のキャラクターとともに飛び回る

 作者の説明によると、ホワイトボードを底面とするXYZの3D空間として処理しているという。描かれたイラスト(キャラクター)を抜き出して板ポリゴンに貼り付け、3D空間内を動き回らせている。

製作者直筆のアプリの技術概要 製作者直筆のアプリの技術概要

ポイント

 正直、アプリ自体に「おばか」な要素は見当たらず、非常によくできた“真面目アプリ”。高橋名人からも「無理しておばかにする必要はないのでは?」との指摘も。映像の中でのみ表現されるARアプリは、動画での紹介だとどうしても凄さが伝わりにくい。今回も、実際にその場でイラストを描いて、それが3Dオブジェクトになって動き回る様子を生で披露できるとインパクトがあったと思われるだけに、作者不在がとても残念。

誰もが気になっていた?「ジャンプ」の疑問を解消

アプリ名:JumpJumpList
登壇者:大阪電気通信大学大学院総合情報学研究科 津守優さん、
東京電機大学理工学部理工学科情報システムデザイン学系 綾乃ちいさん
「な、なんかキャッチーなデスクトップ」部門優秀賞

作者の津守さん(左)と綾野さん(右)。津守さんは遠方からの参加で朝の6時起きだったため「とにかく眠い」と、ひと言。スポンサーを気使った? 綾野さんのTシャツがナイス 作者の津守さん(左)と綾野さん(右)。津守さんは遠方からの参加で朝の6時起きだったため「とにかく眠い」と、ひと言。スポンサーを気使った? 綾野さんのTシャツがナイス

 「JumpJumpList」は、Windows 7の「ジャンプリスト」機能を日本人にもピンと来るようにジャンプさせてしまうアプリ。ジャンプリストとは、Windows 7の新機能で、タスクバーのアイコンを右クリックすると表示されるメニューのこと。何も知らないと「コンテクストメニューっぽいもの」と思いがちだが、ショートカット的な役割を果たすことから「ジャンプ」と付いているのだと思われる。

タスクバーのアイコンを右クリックすると表示されるジャンプリスト。使ってみると、結構便利 タスクバーのアイコンを右クリックすると表示されるジャンプリスト。使ってみると、結構便利

 しかし、日本人的にはピンと来ない。そこで、「ジャンプというからには跳ばないと」という発想から生まれたのが「JumpJumpList」だという。

これがJumpJumpListによってビヨヨーンと本当にジャンプする。タスクバーの位置は下でも横でも上でも、それに合わせて適したジャンプ動作を行う これがJumpJumpListによってビヨヨーンと本当にジャンプする。タスクバーの位置は下でも横でも上でも、それに合わせて適したジャンプ動作を行う

ポイント

 確かに「ジャンプ」という名前はピンと来ないものの、だからといって本当にジャンプされてもねぇ…… という微妙なところが、おばか。とはいえ、マイクロソフト社内でも「JumpJumpLisはジャンプしてないじゃないか」という話が出た噂もあるようで、ちょこっと軌道修正すると、ユーザーインターフェイス的には何か新しいものが生まれるかも?

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