次はディスク管理についてみていこう。ディスクの追加や新しい共有フォルダの作成、既存のフォルダの移動などの作業はすべて、ダッシュボード管理画面の「サーバー フォルダーとハード ドライブ」のタブから行える。
■新しいデータ用ディスクの追加
システムに新しいディスクを接続して再起動するとそれが検出され、未使用のディスクなら「1つ以上の未フォーマットのハード ディスクがサーバーに接続されています」というアラートがダッシュボードに表示されるので、そのアラート・メッセージをクリックしてディスクをフォーマット、追加できる。NTFSでフォーマット済みの場合はそのまますぐに利用できる。
以下の画面は、2Tbytesの未使用ディスクをシステムに追加したところである。ダッシュボードの上部のアラート・アイコンに(情報アラートがあるという)表示が出るのでそれをクリックする。
ここで、「タスク」にある「ハードディスクのフォーマット」というリンクをクリックすると、ハードディスクのフォーマット・ウィザードが表示されるので、指示に従ってフォーマットを行う。すると自動的にフォーマットされ(最大ボリューム・サイズは2Tbytes以下になるように、必要に応じて分割される)、データやバックアップ用として利用できるようになる。フォーマット後は次のようになる。
■シャドウ・コピーの有効化
データ用ディスクを追加したら、ボリュームのシャドウ・コピー機能も有効化しておこう。これがオンになっていると、デフォルトでは1日2回ボリュームのシャドウ・コピーが作成されるので、誤ってファイルを消したりした場合でも復旧できる(可能性がある)。
■2Tbytes超のディスクを1ボリュームで利用する
2Tbytes以上のディスクを追加した場合、ウィザードで自動処理させると、デフォルトでは最大2Tbytesのサイズに収まるように、複数のボリュームに分割して作成されてしまう。
これを避けてディスク全体を1つのボリュームとして扱うには、手動でボリュームを確保する。詳細は、連載「PCハードウェア強化ラボ」の第3回「2Tbytes超ディスクをデータ用ストレージとして利用する」を参照していただきたいが、ブート用ディスクではなく、データ用ディスクとして使うだけなら、システムがUEFIブート機能を持っている必要はない。手動でGPT形式のディスクとしてフォーマットすれば、2Tbytes以上のディスク全体を利用できるし、必要なら2Tbytes以上のボリュームも作成できる。
以下は、追加した3TbytesのディスクをGPT形式でフォーマットし、ディスク全体を1つのボリュームとした場合の例である。先ほど作成されていた2つのボリュームを削除後、新たにボリュームを1つ作成した。
ディスクの管理ツールで新規ボリュームを作成すると、すぐにダッシュボードに反映されるはずである。もし「新しいデバイスを使う準備ができました」といったメッセージが表示された場合は、指示に従ってシステムを再起動する。
新しいディスクを追加したら、既存の共有フォルダを移動したり、新しい共有を作ったりする。すでに存在する共有フォルダを移動するには、ダッシュボードの「サーバー フォルダ」で移動させたいフォルダを選び、「フォルダの移動」というリンクをクリックする。
リンクをクリックすると「フォルダーの移動」ウィザードが起動するので、移動させたい先のドライブを選択してウィザードを進めればよい。
新しい共有フォルダを作成するには、ダッシュボードの「サーバー フォルダ」タブで、「フォルダーの追加」リンクをクリックする。するとフォルダの追加ウィザードが起動するので、最初はフォルダ名と共有するフォルダの場所を指定する。
ウィザードの次の画面ではフォルダに対するアクセス権を設定するが、通常のWindows OSのような細かいアクセス制御機能はない。基本的には、読み出しのみ可能か、読み書き可能という2種類しかなく、Windows 7のホームグループとほぼ同等のアクセス制御機能しか持っていない(連載第2回の「Windows Vista/Windows 7におけるファイル共有設定」参照)。
[特定のユーザー]を選択した場合は、ユーザーごとに読み出しのみ可能か、読み書き可能かを選択できる。共有フォルダ追加後のダッシュボードは次のようになる。
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